黒澤明監督とともに、国民の人気と評価を二分した監督・木下惠介の生誕100周年を記念して、『歓呼の町』(1944年)、『女』(1948年)ほか計5作品が第63回ベルリン国際映画祭フォーラム部門にてニュープリント上映されることが27日、明らかになった。
これにより、木下作品は、今年のカンヌ国際映画祭クラシック部門『楢山節考』デジタルリマスター版、ヴェネチア国際映画祭クラシック部門『カルメン故郷に帰る』デジタルリマスター版に続き、世界三大映画祭で上映されることになる。また、香港国際映画祭のほか、国内でも続々と上映が決定しており、生誕100周年を機に木下作品の再評価の声が高まっている。
今回、2013年2月7日から17日までベルリン国際映画祭フォーラム部門で上映されるのは、木下作品の中でもまだあまり知られていない『歓呼の町』(1944年)、『女』(1948年)、『婚約指環(エンゲージリング)』(1950年)、『夕やけ雲』(1956年)、『死闘の伝説』(1963年)の5本。叙情的で涙を誘うイメージが強い木下作品だが、この5作品は彼が革新的なアーティストだったことを物語っている。