カヤックは、専門知識や技術、秘密や体験を簡単にデジタルミニブックにまとめて専用ストアで出版できるサービス「Paberish(ペイバリッシュ)」の提供を開始した。同時にストア・ビューアー機能を搭載したiPhoneアプリ「Paberish」をリリースした。
Paberishでは、個人が無料で電子出版サービスを利用できるサービス。ブログに書きためた専門的な技術や知識、特別な体験などを専用のエディタにまとめ、出版社を介さずにiPhoneアプリ「Paberish」上でスクロールブックとして販売できる。
同サービスを活用するには、Facebookアカウントでウェブサイトの「Paberish」にログイン後、出版したい情報をエディタで編集し販売価格を決定する。販売価格は85円から。その後、Appleの審査期間を経て、ストアアプリ「Paberish」で販売が開始される。
初回販売時には、10名の読者から、その著者のスクロールブックが「読みたい!」の意思表示を「Paberish」アプリ上で集め、著者としての承認を得る必要がある。
スクロールブックが購入されると、販売価格の40%が報酬となり、合計が2,000円を超えると受け取りが可能。スクロールブックはアップデートで進化させることができ、一度販売を停止してアップデート後に再度販売することもできる。
「Paberish」では現在、川田十夢氏(AR3兄弟長男)、栗原一貴氏(2012年イグノーベル賞受賞)、 野口尚子氏(印刷の余白Lab.)、安田佳生氏(境目研究家)のスクロールブックが販売されている。
同社は今後、より専門的な知識や技術を発信していくために教育機関、専門機関、専門媒体との提携を検討。html形式、markdown形式、EPUB形式のインポート・エクスポート機能を実装し、Amazon Kindleダイレクトパブリッシング、Kobo Writing Lifeなど他の電子書籍出版サービスなどと同時に出版を可能としていく。
また、サードパーティによる独自エディタ開発をサポートする執筆編集エディタのAPI公開も近日中に対応する。ストアアプリは12月中旬にアップデートし、スクロールブック内のブックマークなどライブラリ機能の拡張やiPadへの対応も予定している。