11月23日、東京・有楽町のカフェ&レストラン「Meal MUJI 有楽町」にて、「お料理と子供の笑顔を上手に撮影しよう」をテーマにしたデジタルカメラワークショップが開催された。フォトグラファーのまゆみ瑠衣さんと山下恭平さんが講師を務め、小さなお子さんとお母さんの5組10名が参加(午前と午後で10組)。まゆみさんと山下さんのちょっとしたアドバイスだけで、我が子や食べ物を撮るお母さんたちのウデがみるみる上達していく姿が印象的だった。

Meal MUJI 有楽町は、有楽町駅のすぐそば、無印良品の中にある。ワークショップの会場には、カシオのデジタルカメラ「EX-ZR1000」と撮影用のアイテム

ワークショップではまず、まゆみさんが「子どもの笑顔」を上手に撮影するコツを伝授。

写真というと、とかく「はいチーズ」的な撮り方をしてしまいがち。これだと、なかなか自然な表情、良い表情は収められないもの。特に小さな子どもを撮るなら、なおさらだろう。

まゆみさんが最初に伝えたアドバイスは「ちゅうちょしない」。子どもが笑顔じゃなくてもとにかくシャッターを切り、カメラを持っていると思わない、カメラを身体の一部のように思う、そして常に撮影できるようにしておく…、などだ。ちょっと悪い言い方をすると、下手な鉄砲も何とやら。たくさん撮った中には、心に残る写真が必ずあるはず。まさにデジタルカメラならではのスタイルだ。

写真の左側、黒い服で立っている女性がまゆみ瑠衣さん

同じく左側でかがんでいる緑のニットの男性が山下恭平さん

参加者が使ったデジタルカメラは、カシオ計算機のEXILIMシリーズ最新フラッグシップの「EX-ZR1000」。起動、オートフォーカス、撮影間隔、ズームといった動作が速く、まゆみさんのアドバイスにあった「とにかくシャッターを切る」や「常に撮影できるようにしておく」にぴったり。スタッフがZR1000の簡単な使い方を説明しているときも、あちこちから「速~い!」の声が上がる。

ひとしきりの撮影タイムののち、まゆみさんからステップアップのアドバイス。正面や親の目線だけでなく、しゃがんで子どもと向き合ったり、下から見上げたり、子どもと向き合いつつ腕を伸ばして横から撮るといった、「アングル(角度)を変えた撮影がおすすめ」(まゆみさん)。これにはお母さんたちも目からウロコだったようで、次々と素敵な写真を撮っていく。

思い思いに撮影

ZR1000の使い方も真剣に

ZR1000には顔認識機能もある

か、かわいい!

「カメラマンとして人物を撮るときは『いかに表情を引き出すか』が大切なんですが、お母さんとお子さんの間には心の距離がありません。カメラを向けてお子さんが嫌がることもありませんし、自然ですばらしい表情を見せてくれます。そこにちょっとした撮影テクニックを加えることで、本当に良い写真が撮れるんです」(まゆみさん)。

ここでお母さんたちに好評だったのが、ZR1000のチルト液晶モニタだ。液晶モニタをぱかっと上に持ち上げると、ローアングルの撮影もお手軽。チルト角は180度なので(レンズと液晶画面が同じ方向を向く)、お子さんと並んで「自分たち撮り」をするのも簡単だ。液晶画面の表示はZR1000本体に合わせて回転させられるので、例えばZR1000を上下さかさまに構えれば、ハイアングル撮影にも応用できる(シャッターボタンは下から押し上げる)。

また、料理や食べ物をキレイに撮るときも、いろいろな角度で撮りましょうとまゆみさん。さらに取り出したのは、なんと小型のレフ板。いきなり高度だな~と思ったが、白い画用紙、キッチンにあるアルミホイルを下敷きなどに巻いたもの、撮影する料理や食べ物の下に白系のテーブルクロスを敷くなど、レフ板を代用するアイディアも出しつつ実演へ。レフ板の基本的な役目は、被写体の影を和らげたり、光を反射・分散させて均一化することだが、レフ板ありなしの写真は違いが一目瞭然。身近なものをレフ板にするだけで断然キレイに撮れるため、お母さんたちも「家に帰ったらさっそくやってみます」と話してくれた。

身近なものでも代用できるレフ板

レフ板で「光を回して」きれいに撮る

レフ板は子ども撮りにも効果大。レフ板持ちはお父さん?

お気に入りの写真をプリント

ワークショップの最後には、お母さんたちが撮ったお気に入りの写真をプリント。印刷に使ったのは、エプソンの最新カラリオ複合機「EP-805A」と、コンパクトプリンタのカラリオミー「E-360W」だ。

会場にはEXILIMの10周年を記念した特別限定モデルも。限定カラーの本体、本革のケースジャケットとストラップを特別パッケージで

お母さんたちに感想をうかがったところ、アングルを変えて撮るのが新鮮で、しかも良い写真が撮れるという声が多かった。また、ZR1000の使いやすさ、サクサク感、機能にも驚いたそうだ。気に入った機能としては、最大30コマ/秒のハイスピード連写、背景ぼかし、アートショット(エフェクト撮影)のトイカメラやソフトフォーカスなどが挙がり、楽しい機能が多いので一通り使ってみたいとのことだった。

Meal MUJI 有楽町「写真絵巻展」

今回のワークショップは、Meal MUJI 有楽町で2012年12月2日まで行われている「いただきます」写真絵巻展の一環として開催。「いただきます」という言葉に込められた感謝の気持ちをテーマに、自由な視点と発想で撮影された写真とメッセージを、絵巻風にして店内に展示している。

この「いただきます」は、インターネットテレビ局「いただきますTV」のコンセプトであり、それに共感したMeal MUJI 有楽町と同局で開催する運びとなった。

「いただきます」は日本独特の言葉と文化とも言え、そこには深い意味が込められている。食べ物に対する感謝、食べ物を作ったり届けてくれる人たちへの感謝、食べ物を与えてくれる自然への感謝、そして食べ物の命をいただく感謝などなど。普段から何気なく口にする言葉と食事だが、こういう気持ちを忘れず、子どもたちにも受け継がれていって欲しいと思うのだ。