インテルは20日、定例となっている記者向け説明会「IAプレス・ミーティング」を開催した。同社代表取締役社長の吉田和正氏と、執行役員 マーケティング本部長の山本専氏が登壇し、製品の本格的な登場から約1年を迎えたUltrabookについて、これまでの成果をまとめるとともに、現状から今後に向けた最新の取り組みを紹介した。
インテル 代表取締役社長 吉田和正氏。吉田氏は、インテルという会社が「新しいことをはじめる会社」であると話し、「既にあるものを続けて進化させていたパソコンに対し、スクラッチで何か新しいものをつくる」という意気込みで、Ultrabookの立ち上げに取り組んだと語っている |
2011年秋に登場したUltrabookは、薄型で軽量かつ、価格も抑え目という部分で注目を集めた。途中でIvy Bridge世代のIntel Coreベースに内部ハードウェア性能を強化し、今年の秋にはタッチUIを備えるWindows 8と組み合わさる、コンバーチブル型で新たな価値を提案している。
Ivy Bridge世代のUltrabookは、世界中で今のところ140機種以上のデザインが投入される。吉田氏は、Ultrabookに多種多様なモデルがあることは、ユーザーの選択肢をひろげ、よりユーザーのニーズに合致したUltrabookが存在し得るということで、ユーザーのメリットが大きくなっていると説明する。
ハードウェアのデザインのひろがりにあわせて、Ultrabookに適したアプリケーションやサービスもひろがりを見せており、よりユーザーが満足できるUltrabookベースのユーザー体験の幅をひろげているという。今回の説明会場のショウケースでも、特に日本発のアプリ/サービスの一例がお披露目されていた。
また、ユーザーのニーズに合致するという観点で、コンバーチブル型のUltrabookは非常に重要なものでもあるとされている。インテルのUltrabookへの最新の位置づけとしては、「PCのあり方を大きく変革する」ものとの役割があるという。吉田氏は、特にコンバーチブル型Ultrabookについては、ユーザーのライフスタイルを、より直感的に実現できるパソコンであると期待しているそうだ。これまでのパソコンとは異なる使い道、これまでパソコンに触れてこなかった層へのリーチなどを、コンバーチブル型で実現につなげたいと考えているようだ。
インテル 執行役員 マーケティング本部長 山本専氏。インテルではユーザー体験イベントなどを頻繁に開催しているが、コンバーチブル型の反応は特に良いらしく、山本氏は「今までに無いユーザーの興味が引くことができている」という実感を持っているそうだ |
そのコンバーチブル型でどういったユーザー体験、PCのあり方を変革する新たな使い道が実現していくのかを、身近なシチュエーションに沿って、山本氏がライブデモを交えながらいくつか紹介した。
また山本氏は、このUltrabookの価値を強力にプロモーションする、マーケティング施策の実施現状も紹介した。トラがダンスをする独特の世界観のCMに、新バージョンの放映がはじまることをはじめ、体感型アトラクションと連動し楽しみながらUltrabookを体験できるリアルイベントの開催など、これまでのパソコンとは一風変わったプロモーションも実施される計画となっている。