俳優の野村萬斎と上地雄輔が18日、東京・TOHOシネマズスカラ座にて行われた映画『のぼうの城』の「大ヒット御礼舞台あいさつ」に登場した。

舞台あいさつに登場し"田楽踊り"を披露した野村萬斎

映画『のぼうの城』は、2009年に本屋大賞第2位を受賞した和田竜の同名小説(小学館文庫刊)を実写化した戦国エンターテインメント。石田三成(上地)率いる2万人の軍勢を相手に、たって500人で勝利を収めた成田長親(野村)の実話に基づいた物語が描かれる。11月2日より全国公開され、18日までに興収15億円を超え、動員数130万人を突破。興収40億円を狙える幸先の良いスタートを切っている。この記録を祝って行われた今回の舞台あいさつは、勝利の美酒を飲みながらの"公開打ち上げ"でもあり、ほろ酔い状態のふたりからは思わぬ本音からぶっちゃけ話などが飛び出し、観客を大いに沸かせた。

まず野村は、映画の大ヒットとともに、この時期にこうして観客と喜びを分かち合える幸せと感謝の言葉を述べつつ「ひそかにツイッターなど見ていました。"期待以上に面白かった"という声が多く、素直にうれしかった。8年待ったけど、本当にいい作品に巡り合えてよかった。皆さんのいろんな思いがつまって、2週連続で1位がとれました」と感慨深げ。野村の印象について「向かい合ってご飯を食べていたら落ち着く存在」と答えた上地は、MCの青木アナに「どちらが夫で嫁ですか?」というツッコミに「俺、嫁です!」と宣言して爆笑を誘うと、「"田楽踊り"のシーンは、敵陣の僕は別撮りだったので生で見ることができて感激! 萬斎さんしかできない踊りだなと思いました」を大感激した様子だった。

勝利の美酒に酔いしれる野村と上地雄輔(右)

上地が"別撮り"と話したように、本作で野村と上地が一緒に撮影を行ったのは2、3日程度だったというが、野村は「上地くんは、もっと時代劇にでたらいいんじゃない? カッコ良かったし、時代劇を背負っていってほしいですね」と上地の演技に太鼓判。上地はこの言葉にはにかみながらも「光栄です! もっと飲んでください!」と野村にお酌するが、最後には喜びを隠し切れなくなったようで「僕ともっと会ってください、ご家族で遊助のライブもぜひ来てください!」と野村に打ち明けた。

撮影の裏話としては、野村が豊臣秀吉役・市村正親のエピソードを披露。「市村正親さんがお風呂に入るシーンがありますが、市村さんは高熱の中撮影されたんですよ」と話して観客を驚かせると、「"田楽踊り"のシーンは何度も舟から落ちそうになりました。撮影は京都で一人で踊っていたんです」と"田楽踊り"の秘話も明かした。続けて野村が「どのシーンが印象に残ってますか?」と観客に問うと、やはり"田楽踊り"のシーンという声が多く、拍手喝采で乗せられてしまった野村は「レロレロレロヤ、ヒョロロンヒョロロン!」と"田楽踊り"を披露。観客も手を振りながらの大合唱で、ステージ上のふたりと会場がまさに一体化した瞬間だった。

映画『のぼうの城』は現在全国公開中。

(C)2011『のぼうの城』フィルムパートナーズ