ICT総研は19日、新幹線全97駅でのスマートフォンLTE通信速度実測調査の結果を公表した。同調査は、11月5日から13日までの間に新幹線全97駅で、ホーム、改札付近、駅前広場の3地点で下り通信速度、上り通信速度を 各3回ずつ計測したもので、97駅291地点において、1端末あたり873回の測定を実施した。測定には、通信速度測定アプリ「RBB TODAY SPEED TEST」を利用した。
調査結果によると、新幹線全97駅291地点での平均速度が最も速かったのは、ソフトバンクモバイルだった。下り平均速度は 9.17Mbps、上りは4.31Mbpsと、次点のau(下り7.02Mbps、上り3.16Mbps)を大きく上回った。路線別でも、秋田新幹線、長野新幹線を除く、8路線中6つの新幹線で最速だった。東海道新幹線(平均11.43Mbps)、山陽新幹線(平均10.07Mbps)、 山形新幹線(平均10.72Mbps)では2ケタを超える下り通信速度を記録した。LTE受信地点数で見ても全291地点中217地点で受信できる(74.6%)など、LTEエリアの広さが実証され、安定してLTEを受信できたという。
auは新幹線全97駅291地点で、LTE受信地点数が103と3社中最少(カバー率35.3%)だったが、通信速度については、下り平均 7.02Mbps、上り平均 3.16Mbpsを記録し次点となった。ただ、LTEを受信できない地点での3G通信速度については、下り平均3.35Mbpsと、他社(NTTドコモ3.18Mbps、ソフトバンクモバイル2.72Mbps)よりもわずかに速い結果となった。
NTTドコモは新幹線全97駅291地点でLTE受信地点数は189と、トップのソフトバンクモバイルには及ばないものの、6割以上をカバーした。一方で、通信速度については、下り平均 6.36Mbps、上り平均 1.13Mbpsとなった。特に上り通信速度については、他社と比べて見劣りする結果となった。
下り速度については、長野新幹線では 8.22Mbpsとトップを記録したものの、山陽新幹線ではLTE受信地点数が53地点とトップでありながら速度は6.21Mbpsと最下位となっている。LTEが受信できる地点だけで見た場合の下り平均速度で見ても、NTTドコモは8.08Mbpsと唯一の1ケタに留まった(au13.72Mbps、ソフトバンクモバイル11.36Mbps)。
新幹線駅別通信速度測定結果 |