12月8日にWii U本体の発売と同時にリリースされる『モンスターハンター3G HD Ver.』。都内で開かれたプレス向け体験会にて、Wii Uのゲームパッドを使用して早速同作を体感してきたので、プロデューサーの声などを交えながらお伝えしていきたい。
美麗なグラフィックで魅せる『モンハン3G』の世界
同作は、2011年12月に発売されたニンテンドー3DS向けの人気タイトル『モンスターハンター3G』のWii U移植版。移植するにあたり、タイトルの通り1080pのフルHD画質でのプレイが可能となった。画面の美しさについては同作の辻本プロデューサーも太鼓判を押しており、「渓流」の滝の表現が特にすばらしいと述べていた。現場では同氏が直々にプレイして「渓流」の滝を披露したのだが、水しぶきの細かさやリアリティは確かに見応えがあった。
ハンターを苦しめてきたモンスターの様子もより美しく描写されている。プレイヤー側からみてもその違いは歴然だが、開発陣からもWii U版のグラフィックを見て、モンスターの表情などについて再発見したとの声が上がっていたという。
多様なチャット用の入力インターフェースを搭載
同作にはオンラインでの協力プレイ機能が搭載されていて、Wii U1台につき最大3台のニンテンドー3DSを接続してプレイ可能。ネットワークモードには目的別に分かれた「ワールド」が存在し、その中にある「ロビー」で気心の知れた仲間と狩りをしたり、また新たに狩り仲間を見つけたりすることもできる。
その際、ハンター間のコミュニケーションはチャットによって行われるのだが、同作の塩沢プロデューサーがチャットの入力インターフェースの使い方などを実演・解説した。狩りの中で使いそうな文言はあらかじめ定型文として登録されていて、緊迫した狩りの最中でもすぐに発言可能。また、定型文はプレイヤー自身で変更することもできる。
「Wii U GamePad」でひと狩りしてきた
プロデューサー両名によるプレゼンテーションの後、媒体ごとに分かれての試遊が行われた。4人1組というスタンダードな人数構成で、全員Wii Uでプレイした。
基本的に3DS版の操作方法を踏襲しているため、ハードウェアは異なるが少しプレイすればすぐに慣れることができそうだ。タッチパネルについては機能の割り当てや表示位置の変更なども行うことができ、個人のプレイスタイルに合わせて調整可能。また、タッチパネルにマップを表示させることもできる。今回は「Wii U GamePad」にマップを表示した状態でプレイしたが、テレビ画面のほうに表示することもできる。タッチパネルは機能の割り当て設定を変更できるほか、左右どちらかに寄せて表示するなど、プレイヤーが使いやすいようにカスタマイズできる。
また、Wii Uを使ってプレイする場合、視点移動の操作を左手側にある十字キーだけでなく、右手側のRスティックを使って行うこともできる。筆者は3DS版で十字キーを右手側に表示させて使っていたが、Wii Uの場合は右手側にも物理操作できるスティックがあったのはうれしいポイントだった。また、L・Rボタンの一段下にあるZLボタンにはチャット機能が割り当てられているが、戦闘中に頻繁に使うLボタンとの誤操作が起きにくく、チャットしたい時にだけ触れることができたのも好印象だった。
席についた時点で流れていたオープニングムービーは、画質が高まり迫力が向上。ブラキディオスと目があった瞬間には胸が高鳴った |
「Wii U GamePad」は見た目よりもかなり軽く、負担を感じない。筆者のように手が小さい人でも、届かないボタンやスティックがなく、かなり快適にプレイできた |
今回の試遊では、ブラキディオスやリオレイア希少種、リオレウス希少種、ラギアクルス亜種と戦ったのだが、モンスターの描写は明らかに繊細になっていた。上述のモンスターとは3DS版で一通り戦ったことはあったのだが、それでもかなり印象が変わった。
フィールドも美しくなっており、すでに3DS版をやりこんだ熟練ハンターであればあるほど、細部にわたり表現力がアップしているのを実感するはずだ。これは完全に個人の趣味だが、農場のプーギーを抱っこした際に、そのかわいらしさを鮮明に見ることができたのはうれしかった。Wii U版を手にする予定のある人は、ぜひ積極的にプーギーと戯れてみてほしい。
モンスターの迫力やフィールドの美麗さはもちろんのこと、加工屋のおじいちゃんやギルドカウンターのお姉さんなど、日頃からお世話になっているキャラクターたちをはっきりと見ることができたのも新鮮。個人的には、巨大な荷物ばかりに目が行きがちな行商おばあちゃんの人相がしっかり分かったのが印象的だった。
すでに3DS版をやりこんだ人であれば、上記の特徴以外にも、3DS版とのデータ共有によってセーブデータをバックアップするという意味でも"買い"といえる。また、同作から「モンハン」はじめる人は、周囲に仲間がいなくてもネットワークモードで狩り仲間を探すことができ、初心者も玄人も楽しめる作りになっていたように感じた。Wii Uのローンチタイトルとしては文句ない出来だと思われる。
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