ノートPCとタブレットPCといった、2つの形式で利用できるコンバーチブル型のPCはこれまでにもさまざまな製品が登場してきた。レノボでも2軸のヒンジを採用したThinkPad Xシリーズタブレットをラインナップしている。しかし、これまでのコンバーチブル型PCは本体が厚く、重くなってしまうために、どちらかというとディスプレイサイズが小さめの製品が多かった。それに対して、Windows 8に合わせて発表されたコンバーチブル型PCは比較的サイズの大きなディスプレイを搭載している。

「IdeaPad Yoga 13」もその名の通り、13.3型というこれまでよりも大きなサイズのディスプレイを搭載する。解像度は1,600×900ドットのHDで、仕事に使うノートPCとして十分なサイズを持っていながら、ディスプレイをぐるりと開けばタブレットにもなるのが魅力だ。

本体サイズはW333.4×D224.8×H16.9mmで、重量は約1.5kg。Ultrabookとして薄型軽量モデルが多数存在するいまとなっては、驚くほど軽量というわけではないが、13.3型液晶搭載モデルとしては十分に軽くモバイル性も高いといっていいだろう。

マットなシルバーにロゴのみのシンプルなトップカバー

本体カラーは今回試用したシルバーグレーのほかに、クレメンタインオレンジの2色を展開。シルバーグレーは非常にシンプルで、トップカバーはマットなシルバーに鏡面加工されたロゴが配置されているのみ。内部はディスプレイベゼルもパームレストまわりも黒で統一されており、ビジネスユーザーにもぴったりなデザインとなっている。

一方、クレメンタインオレンジはトップカバーが鮮やかなオレンジで、なかなか個性的なカラーリングとなっている。

多彩なスタイルで自由に使えるコンバーチブル型ノート

ディスプレイはグレアタイプで、非常に明るくクリアな表示だ。高精細でドキュメントなどの文字もくっきりと表示される。グレアタイプなので、照明の位置や角度によっては多少映り込みが気になるかもしれないが、それでも見やすい方だ。

完全にディスプレイを開ききったタブレットモードでは、自動でキーボードやタッチパッドが反応しなくなるため、操作中におかしな文字が入力されてしまうことはない。ただ、裏側にキーボードが露出したままになるから、持った感触は"もこもこ"というか凹凸が少し気になる。

タブレットモード

この状態ではキーボードは動作しない

キーボードは180度を少し超えて、ヒンジを頂点とした山形になったところで無効となる。180度開いた状態でもキーボードやタッチパッドが利用できるので、例えば真上から数人でのぞき込みながらキー操作するようなことも可能だ。ディスプレイは10点のマルチタッチに対応しており、複数人で画面をタッチ操作もできる。

レノボでは、ヒンジを頂点にして、本体とディスプレイの縁でディスプレイを立たせて使う状態を「テントモード」と呼んでいる。13.3型ディスプレイを搭載した「IdeaPad Yoga 13」の場合は、映画などの動画鑑賞やレシピサイトを見ながらの作業など、大きく何かを表示したいといった要望に応える。

テントモード

またキーボード面を下に向け、ディスプレイを立てた状態は「スタンドモード」と呼ばれている。安定感のある置き方になるため、新幹線などの移動中での利用をはじめ、店頭や展示会でのデジタルサイネージ的な用途にも向いている。

スタンドモード

画面が大きく、タッチの反応もよいことでいろいろな置き方と組み合わせると使い方が広がる。

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