ソニーはこのほど、フルHDの4倍以上となる885万画素の高精細・高解像度で、深みのある色再現性とスムーズな諧調表現が可能という、高画質4KとHD映像の新たなビデオフォーマット「XAVC」の開発を発表した。XAVCに賛同を表明しているメーカーは現時点で14社。
同社は、XAVCをオープンな技術フォーマットと定め、4Kコンテンツの普及拡大に向けて、映像制作メーカー各社へライセンスプログラムを展開する。業界各社は既にXAVCへの賛同を表明しており、ソニーは新フォーマットでの映像制作環境の構築も併せて推進するとしている。
XAVCは業務用市場のみならず、民生用AV機器へも採用していく予定で、今後は民生用製品においても4Kでの撮影、編集、視聴をサポートするフォーマットとなる。同社は、2013年2月から発売する4Kカメラ「PMW-F55」や「PMW-F5」のほか、プロフェッショナル向けメモリーカード「SxS PRO+」などでの対応を発表している。
XAVCの特長は、4K(4,096×2,160)60フレーム/秒までの高解像度映像をMPEG-4 AVC/H.264の効率的な圧縮・伸張方式を採用することで、データ容量を一定レベルへ抑えながら高画質化を実現。また、8bitから12bitまでの映像サンプリング処理を施すことで、きめ細やかな諧調表現や高い色再現性を実現したとのこと。
4Kに加えて、QFHD(3,840×2,160)やHDの解像度にも対応することで多様なコンテンツ制作が行え、ファイル形式は業界標準のMXFのため、既存の映像制作ワークフローを活用できるという。