きらびやかなファッションとアートの街、東京銀座。歴史ある百貨店やブランドショップが立ち並び、多くのギャラリーに芸術が花開いています。その一方で、古くから残る建造物も多く、ひとつ路地を入ればそこには猫たちの姿が。街の風景を楽しみつつ、銀座の猫や、ハンドメイドのアートな猫たちに会いに行きました。
恋の悩みに! 福を招く招き猫
街歩きのスタートは銀座4丁目交差点、三愛ドリームセンターにある名物の石像招き猫「コイコリン」。恋の悩みに効く招き猫です。
「コイコリン」は、なでる場所によってご利益が違います。頭をなでるとすてきな出会いがあり、おなかをなでるとダイエットに効くと言われています。このあと1組のカップルが顔をなでていきました。顔をなでると、2人の縁が結ばれるそうです。
■情報
アート名:招き猫「コイコリン」
場所:東京都中央区銀座4丁目交差点
銀座で出会った猫たち
日増しに寒さが強まる秋の終わり。猫たちにはつらい季節です。メインストリートを抜けて、裏通りをおもむろに猫散歩。
前回の記事、「東京・谷中のぶらり猫散歩」では、日が落ちると猫たちは身を寄せ合って暖めあっていました。銀座の猫たちも、もうすっかり冬毛が生えてモコモコになっています。みんな、元気に冬を越してね。
ハンドメイドの作品が集まるギャラリー
次は、猫の作品が集まるギャラリーへ向かいます。アートギャラリーの「ゆめ猫」は、猫をモチーフとしたハンドメイド作品を中心としたお店として、銀座コア3Fに昨年オープンしました。
店内には、50人以上の猫作家たちが手がけたハンドメイドの作品が並びます。ジャンルも豊富で、木工、レザー、陶器、フェルトなどさまざま。作家たちの想像力と技工あふれる作品に目を奪われます。
木工作家の奥田守保さんの作品に、奥田千珠さんが絵付けされたおうちオブジェ(写真左)はご夫婦での共作。軒先や屋根の上の猫がとても愛らしく、自宅に飾りたくなる一品。
りんとした招き猫が取っ手にあしらわれた高橋奈美さんの土鍋(写真右)は、この冬をあったかく過ごすのにピッタリな一品。海の幸をたっぷり使ったあったかいお鍋をみんなで囲みたいですね。
そのほかにも猫のバッグや猫のアクセサリーなど、猫の作品がずらりと並んでいました。アートギャラリー「ゆめ猫」では、絵画作品など、新しい作家さんの作品も随時追加される予定。作家さんの顔が見えるように、作家さんと話しながら、作品の魅力を伝えていけるギャラリーを目指しているそうです。
12月7日からは作家・川猫めぐみさんによる来店実演販売があり、写真からクリスマスオーナメントを制作してもらえる「うちの仔おーにゃめんと」がオーダーできます。(13日まで)。
来年からは実演販売に加え、個展・企画展も準備中とのこと。
■店舗情報
店名:アートギャラリーゆめ猫銀座店
場所:東京都中央区銀座5-8-20銀座コア3F
営業時間:11:00~20:00。大みそか、元日、法定点検日休。
街歩きで見つけた猫雑貨店
ギャラリーを後にし、東銀座駅の方へと歩いていくと、ショーウインドーにぎっしり並べられた猫雑貨を発見。小物雑貨のお店「ボンジュール」です。
クリスマス風にデコレーションされた店内では、小さくてかわいらしい雑貨にお客さんたちも興奮気味でした。
店内には、中に黒無地の大きなバッグが入っている黒猫のマイバッグ(819円)や、猫の料理用フライ返し(399円)、黒猫のじょうろ(1,050円)、動物のキーカバー(315円)など、多彩なアイテムが満載です。
「ボンジュール」は、1983年から営業されている老舗です。出勤途中で銀座の猫によく出会うという店のご主人。猫が大好きなので、雑貨を集めているうちに猫アイテムが次第に多くなったそうです。ちなみに、店内の商品は、約3分の1が猫雑貨でした。
かわいらしい雑貨がいっぱいの店内。買い求めやすい価格帯のものばかりなので、お気に入りの一品をぜひ見つけてください。
■店舗情報
店名:ACCESSORIES&GIFT BONJOUR(ボンジュール)
場所:東京都中央区銀座5-13-2長岡ビルB1
営業時間:12:00から21:00、土日曜休。土曜営業の場合あり。
猫のギャラリーや猫の雑貨にたくさん出会えた今回の銀座ぶらり旅。秋の終わりに訪ねてみてはいかがでしょうか。
<著者プロフィール>
一色千里
ハンドメイドや動物、街歩きや旅をテーマに撮影と執筆を手がける。著書に「東京手づくり市マップ」「東京ねこ街案内」(角川グループパブリッシング刊)などがある。新著「カワイイ動物カフェへようこそ!」が日本工業新聞社より2012年11月2日に発売!
猫情報を配信するちまたの猫暮らしを運営するほか、物語で街と人をつなぐ「本のカケラ」など街イベントも積極的に企画。ホームページ、ツイッターも運営中。