速さと表現力のフラッグシップ、ZR1000

―― 今、コンパクトカメラ市場は高級コンパクト志向が強くなっていて、大型センサーと開放絞り値の小さなレンズという方向に向かっていますが、ZR1000はあえてその流れには乗っていませんよね。

萩原氏「はい。センサーの大きさもレンズの開放値も、ZR300と同じです。もちろん、私たちもその流れは認識しています。しかし、私たちが一番重視していることは、簡単に快適に、より作品性の高い写真が撮れるカメラを作ることだと思っていまして、そのようなデバイスを使わなくても、実際に体感できるサクサク感や、使っていて便利な機能、映像的な美しさ、今までにない新しい写真表現を提供できると考えています。

ただ、大型センサーや明るいレンズは、ZR1000の開発コンセプトでもある"トリプルゼロ"(編注:タイムラグ・ゼロ、ピンぼけ・ゼロ、手ぶれ・ゼロ)においても、そしてハイスピード撮影においても有利なので、検討はして行きたいですね」

田中氏「コンパクトデジタルカメラ市場が低迷する中、おかげさまで、ZRシリーズは堅調に推移しています。これはZR200やZR300が持っていたストレスフリーの快適さゆえだと思っています。本当は違うカメラを買いに来たお客様が、店頭でEXILIMを触ってみて、その撮影の快適さに感動してZR300を買って行かれる、という話も多いんですよ。サクサクだから買おう、やっぱり速いカメラがいい、というお客さんが増えている。ZR1000は、そういったご要望に応え、ステップアップしていただけるフラッグシップ機でもあります」

萩原氏「ちょっとだけ機能の話に戻りますが、ZR1000ではBS(ベストショット)機能に"スナップ撮影"というモードを新しく搭載しました。これはフォーカスを固定(パンフォーカス)にして、シャッターボタン半押しで撮影できるモードです。AF駆動の時間がなく、シャッターボタンを押し込む時間もなくなるので、とにかくサクサク撮れますよ。タイムラグ・ゼロの快適さと、一瞬を切り取る速写性を同時に体感してしていただける機能です」

BSモードには「スナップ撮影」が新たに追加された。フォーカスなし+ハーフシャッター(シャッターボタン半押し)で、サクサクと気持ちよく連続撮影できる!

―― では、ZR1000の発売を心待ちにしている方々にメッセージをどうぞ。

田中氏「ZR1000はフットワークの良さと同時に、アートショットモードの充実、アートエフェクトの進化など、表現力も大きく向上しています。作品指向のユーザーにも使っていただけたら嬉しいですね。また、ミラーレスカメラを買ってはみたものの、レンズ交換をしないという方が、サイズや軽快さを重視してコンパクトカメラにシフトするという話も聞きます。そんな方にもお使いいただきたいですね」

萩原氏「ZR1000は、他のメーカーのカメラでは置き換えられない、ユニークかつ高品質な製品になっていると自負しています。なお、ゴルフをされる方は、ZR1000をベースにゴルフ専用機能を追加した「EX-FC300S」が11月22日に、また、本革ケースとストラップが付属して化粧箱仕様のZR1000『EXILIM 10周年記念スペシャルモデル(5,000台限定)』が12月上旬に発売されるので、そちらもご注目ください。市場想定価格はすべて5万円前後です」

FC300Sは、ZR1000をベースモデルにゴルフ専用機能を追加したモデル。ゴルフ関係の機能以外はZR1000とまったく同じ

EXILIMの10周年記念モデル。この豪華仕様で、ノーマルのZR1000と市場想定価格は同じ!

―― えっ、FC300にはゴルフ機能追加、記念モデルには本革ケースとストラップが付属するのに、通常品と市場想定価格が同じなんですか!?

萩原氏「そうです。10周年記念モデルに関しては、もうユーザーの皆様に感謝を込めてこの価格、というのがカシオの方針です。ブラック&シルバーのカラーリングがお好みであれば、これは絶対にオススメですね」

―― でも、10周年記念モデルは5,000台限定ですよね。普通に買えるんでしょうか?

田中氏「数が少ないですから、もしかしたら予約分で終了かもしれないですね」

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