暑い夏が終わったと思ったら、秋を飛び越えてなにやら冬の気配。暖房が恋しくなる季節になってきました。エアコンを暖房に切り替えればいいや、と簡単に済ませる前に、これから数ヶ月続く寒い季節に向けて、冬支度をしてみてはいかがでしょうか。
暖まりやすい部屋にする!
エアコンの温度を上げても、部屋が暖まりにくいと感じることがあります。それは室内で暖められた空気が冷やされたり、逃げて行ったりすることが原因。暖房効率を上げるためにも、暖まりやすい部屋づくりが必要です。
■厚手のカーテンにする
日中、カーテンを開けたままにしていると、外から差し込む太陽の熱で部屋が暖められます。しかし、夕暮れ時になると冷たい外気によって急速に窓ガラスが冷やされ、室内で暖められた空気の熱を奪ってしまいます。この時期、日が暮れ始めたらすぐにカーテンを閉めて、熱を逃がさないようにしましょう。
特に部屋が暖まりにくいと感じる人は、厚手で大きめのカーテンに替えることをおすすめします。厚手のカーテンにすると高い断熱効果が期待できるほか、消費電力量も12~17%削減できます(東電調べ)。雨戸が備えられている部屋は、カーテンと同じような効果が期待できるので、特に冬場は積極的に利用しましょう。
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■隙間をなくす
冷えにくい部屋に改造しても、暖められた空気が逃げて行っては元も子もありません。暖められた空気の逃げ道は、48%が窓などの開口部、17%が換気口、16%が外壁、10%が床、6%が屋根からと言われています。この数字からもわかるように開口部への重点的な対策が大切。おすすめは市販されている隙間テープ。これを窓や扉の開口部に貼って、隙間からしのびこんでくる冷気をシャットアウトします。はがすときに薄いテープが残ってしまうこともあるので、“はがしやすいタイプ”を選びましょう。
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エアコン、扇風機の合わせ技でさらに暖かく
暖まりやすい部屋にしたら、次は暖房器を賢く利用して部屋を効率よく暖めます。エアコンの設定温度を上げても、足元が寒いままということは少なくありません。これは暖められた空気が軽くなって天井付近に上がっていき、その代わり冷たい空気が下にたまってしまうことが原因。部屋全体を暖めるためには、室内の空気を循環させることが大切です。
■エアコンの風向きを下にする
■扇風機やサーキュレーターを天井に向けて使用する
扇風機やサーキュレーターを利用するときは、直接風が人にあたらないように設置しましょう。また、これ以外にもエアコンのフィルターの掃除も月1~2回、忘れずに行っておくと暖房効率は上がります。
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部屋の湿度を上げると暖かさが増す
室温が上がると一般的に湿度は下がってしまいます。湿度が下がってしまうと室温ほどの体感温度を得ることができません。体感温度を上げるためには加湿器を使ったり、ぬれたタオルを室内に干したり、コップに水を張るなどして湿度を上げる必要があります。目標とすべき湿度は40%~60%。逆に湿度が上がりすぎると、結露が発生してしまいます。水蒸気が多いと感じたら、すぐに換気を行いましょう。
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こんな工夫でさらに暖かさがアップする!
部屋中を暖めるだけでなく、自分自身も暖かくなるようにすれば快適さは増します。
■カーディガンを羽織る
部屋ではなるべく身軽にいたいものですが、カーディガンやひざかけを利用すると、簡単に体感温度が上がります。カーディガンであれば+2.2度、ひざかけは+2.5度、ソックスは+0.6度の効果が。その分エアコンの設定温度を下げることができるので節約にもつながります。設定温度を1度下げれば、年間1,170円の節約。(※)
※ 外気6℃、暖房設定温度を21℃から20℃にした場合(財団法人省エネルギーセンター調べ)
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■湯たんぽ
いざ就寝しようと思っても布団の中が寒いと目が覚めてしまって、なかなか寝付けないことも。寝る前に湯たんぽで布団を暖めておけば、体も温まり快眠へと導かれるでしょう。
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いかがだったでしょうか。いつもの生活に一工夫加えるだけで、すまいの快適さはぐんと向上します。気になるアイテムがあれば、これから冬に向けて備えてみてはいかがでしょう。
※冬ごもり・お役立ちアイテムの価格は目安です。実際と異なることがあります。
国内外あわせて計12回の引越しを経験。回数を経るごとに業者選び、梱包、段取りなどのコツを習得し、新生活を円滑に進める提案と共に情報発信し始めました。またAFPの資格も取得し、生活にかかるマネーの執筆活動も行っています。監修本に『ひとり暮らしの教科書 理想のお部屋に引っ越し編』(毎日コミュニケーションズ)がある。
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