連合総合生活開発研究所(連合総研)は5日、「第24回勤労者の仕事と暮らしに関するアンケート調査」の結果を発表した。同調査は、10月1日~6日の期間にインターネット上で行われ、首都圏ならびに関西圏に居住する20~64歳の民間企業雇用者2,000名から有効回答を得た。

それによると、1年前と比べた景気認識については、50%が「悪くなった」(「やや悪くなった」29.0%、「かなり悪くなった」21.0%)と回答。また、D.I.ではマイナス33.1と、前回調査(4月)より8.2ポイント悪化しており、景気悪化の見方が強まっていることが明らかになった。一方、1年後の景気見通しD.I.はマイナス25.7と、やや改善する兆しがあるものの依然としてマイナスとなった。

今後1年くらいの間に自身が失業する不安を「感じる」と答えた人は、前回調査と同ポイントの38.1%となり、相変わらず失業不安が続いていることが判明。中でも、男性の非正社員では約半数の49.2%が失業不安を感じていることが分かったという。

1年前と比べた賃金収入の増減については、「減った」人が31.6%(前回30.6%)、「増えた」人が23.7%(同21.4%)となり、引続き賃金回復の気配は見られなかった。

2012年9月の所定外労働(残業および休日出勤)について調べたところ、所定外労働を行った人は39.1%、平均所定外労働時間は38.2時間となった。特に、男性正社員の場合は55.2%が所定外労働を行っており、平均所定外労働時間は43.0時間に上っている。

2012年9月に所定外労働を行った人のうち、残業手当の未申告(賃金不払い残業)が「あり」とした人は35.3%で、不払い残業時間の平均は21.3時間だった。正社員では、男女とも不払い残業「あり」が約4割を占めたほか、中でも男性正社員の不払い残業が多く、不払い残業時間の平均は24.8時間に及んだ。

今年9月の賃金不払い残業(出典:連合総研Webサイト)

残業手当が出る人のうち、残業手当全額が支払われた人は半数以下の46.9%。支払われる額の「4割以上6割未満不払い」だった人は5.5%、「2割以上4割未満不払い」だった人は5.3%などとなったほか、残業代が全く支払われていない人も6.3%に上った。

昨年度に付与された年次有給休暇のうち、昨年度中にどの程度取得したかと聞いたところ、正社員では「全て取得した」が8.8%、「おおよそ取得した」が13.9%で、これらを合わせても22.7%にとどまった。一方、非正社員では「全て取得した」が18.5%、「おおよそ取得した」が23.5%だった。