11月2日に発売されたAppleの新タブレット「iPad mini」。手にした人もしていない人も、ちょっと気になるその中身。中身は中身でも箱の中身のことではない。ボディーの中身である。解体すると何が詰まっているのか。これぞ、本物の"iPad mini開封の儀"である。今回は発売日当日に、iPhone/iPadなどの修理を手がける修理工房「SMART」横浜店にお邪魔し、iPad miniの分解工程を見せてもらった。
机の上におかれた一台のiPad mini。これが今から解体されていく。smartの藤澤純一氏はヘラのようなものを手にすると、ディスプレイの縁にそれをあてがい、てこの原理を使うような動作でディスプレイを上に押し上げ外していった。
使っていたヘラは2種類。それ以外のものはなく、当初はネジで固定されているのかと思ったが、どうやら強力な接着剤で、固定されているようだ。
ディスプレイが外れると、「パカッ」という音が鳴るかのように(実際には鳴っていないが)、あっけなくガラスパネルが本体から分離した。正確には、ガラスパネルとデジタイザーが外れたといったほうがいい。
ガラスパネルはデジタイザーと一体になっており、修理において、ガラスパネルが割れるとデジタイザーも同時に交換されるのは、このためなのである。ちなみに、解体してみたところ、iPad miniの場合、ホームボタンのケーブルはデジタイザーのケーブルにつながっていた。従来のiPadではホームボタン専用のケーブルがあったが、今回はなく、つまりホームボタンがきかなくなると「おそらくガラスパネルごと替えないとダメでしょうね」(藤澤氏)
ガラスパネルとデジタイザーの下に現れたのは、液晶パネル。そこを"ペロン"とめくると、薄い鉄板が一枚。そこはネジで頑強に固定されており、とにかく大事なものが詰まっていることはわかる。