中型タブレット界に、ついにAppleが参戦した。他社の7インチタブレットより少し大きめの7.9インチディスプレイを搭載したiPad miniだ。その大きさとスマホ並みの重量は、自宅で使うというよりも気軽に持ち歩くことを想定して作られているように思う。
ではiPad miniを持ちだしたとして、どんな作業をするのに向いているだろう。iPhoneよりも大きく、iPadよりも小さい画面を使って日常的に行う作業といえば……情報収集ではないかと筆者は思う。
というのも、iPhoneでRSSリーダーやTwitter、Facebookなどをチェックしていると、どうしても画面の大きさがあと少しあれば……と思うことが多いからだ。iPhone5になって多少改善したが、劇的に状況が変わったわけではない。かといってiPadは気軽に持ち出すには少々大きすぎる。その意味で、iPad miniはまさにうってつけの端末なのではないかと思うのだ。
ということで、今回はiPad miniをゲットした人に向けて情報収集アプリを厳選してご紹介しよう。自身の生活に合ったものを取り入れていただければと思う。
「Flipboard」は、フレンドと共有した情報をもとに、自分だけの"雑誌"を作成してくれるアプリ。……というと何が何だかわからないかもしれないが、要は各種ニュースサイトの情報やSNSのフィードをまとめて表示してくれるRSSリーダーのようなアプリである。配信元のニュースサイトはニューヨーク・タイムズから朝日新聞まで多岐にわたっており、偏りなく様々な情報を脳に流し込める。また、ユーザーのぴったりの情報をアプリ側で集めてくれるカバーストーリーと呼ばれる機能もすばらしい。
注目すべきはそのインターフェース。まるで本当に紙の雑誌をめくっているかのような快適で美しい動作は必見。写真と見出しをうまくレイアウトし、それっぽく見せるセンスには脱帽である。iPad miniはRetinaディスプレイではないが、十分に堪能できるはずだ。なんといっても一般的なニュースに加えてFacebook、Twitterに流れてくる友人の情報をこれ一つで一気に見られるのはありがたい。効率的な情報収集のためにはまずオススメしたいアプリである。
Byline Free
今や情報はRSSで取得し、リーダーアプリで読むのが当たり前という時代。iPad miniの大画面と高速Wi-Fiを活かすためにも、RSSリーダーアプリには「Byline Free」がオススメだ。Googleリーダーと同期することができ、TwitterやFacebook、Instapaper、そして後述するPocketとの連携機能も有している秀逸なアプリである。
良好な操作性はもちろん、最大2000件のアイテムをオフラインで閲覧できたり、縦向きでも横向きでも快適に使えるよう最適化されていたりと、かゆいところに手の届く仕様が満載。iPad用のRSSリーダーは他にもたくさんあるので、余裕があれば色々試してみるのがいいのだが、そんな時間はないという人はまずこのByline Freeから使ってみてほしい。
かつて「Read It Later」という名前でリリースされていたアプリ。装いはがらりと変わったが、「あとで読む」というアプリのコンセプト自体は変わっていない。前述した「Byline Free」とも連携できるため、たとえばByline Freeで読みたい記事をザーッとピックアップし、次々「Pocket」に送っておいてあとでまとめて読む……という風に情報収集を効率化することができる。
また、Read It Later時代とは違い、動画なども見ることができるのが地味に嬉しいところだ。TwitterやFacebook、Evernoteとの連携も可能で、幅広い使い方ができる。
Antenna
「Antenna」は、こんな情報の見せ方があったか! と思わずうなってしまったキュレーションアプリ。各種メディアから好きなジャンルの情報だけをRSSで取得できるので、ただ漠然と眺めるだけでも新たな発見がある。何よりも、Flipboardに匹敵するインターフェースの完成度は必見。触っていて気持ちいいアプリだ。
気に入った情報は即座にクリップすることができ、FacebookやTwitter、Evernoteと連携してシェアすることも可能。逆にFacebookやTwitterのフィードを閲覧することもできるので、インプットとアウトプットをこのアプリ一つで効率よく行うことができる。現在、iPad版はまだリリースされていないが、ぜひiPhone版を入れて使ってみてほしい。
twinkle for iOS
「twinkle for iOS」は、2ちゃんねるを快適に見るためのブラウザアプリ。シンプルなインターフェースときびきびした動作、ストレスのないよう考えぬかれた操作性など、万人にオススメできる使い勝手を誇る。IDごとの書き込みやアンカーをつけられた書き込みをワンタッチで抽出する機能や、アスキアートの表示の最適化、NG設定、分類機能などユーザーが欲しいと思う機能はひと通り網羅しているのが強みだ。
情報収集は毎日行うもの。ならば少しでもストレスなく、手に馴染む道具(アプリ)を使うべきだろう。無料ではないが、それだけの価値があるアプリである。