Windows 8の有用性を左右するいっても過言ではないWindowsストアアプリの存在。世界中の開発者が新しいマーケットとして着目すると同時に、エンドユーザーとしては、Windows 8を便利にするWindowsストアアプリはどれかと注目していることだろう。そこで国内外を問わず、Windowsストアアプリをピックアップし、紹介していくのがこの「Windows 8アプリコレクション」。今回は記念すべき第1弾として、Windows 8では標準で付属しなくなってしまったおなじみ「マインスイーパ」「ソリティア」を取り上げる。

「Widnowsストアアプリ」とは?
Windows 8大百科 - 第4章 Windows 8のWindowsストアアプリ
Windows 8キーワード - 「Windowsストアアプリ」「デスクトップアプリ」とは

息抜き用のお気軽ゲームはWindows 8でも健在

延々と終わらない作業時の息抜きとして、多くのユーザーから貴重な時間を奪い取ってきたWindows OSの付属ゲームたち。残念ながらWindows 8には一切用意されていない。それは、Windowsストアで配布することが当初から決められていたからではないだろうか。

そもそもWindowsに標準でゲームが付属してくるようになったのは、Windows 3.0用としてリリースされた「Microsoft Entertainment Pack」から。同パッケージには「Minesweeper(マインスイーパ)」を代表する多数の古典的ゲームが収録されていた。その一部がWindows 3.1に引き継がれ、「マインスイーパ」と「ソリティア」が標準搭載されたのである。この流れはWindows 7まで続き、仕事中の待ち時間に起動するアプリケーションとしてベスト3に数えられるだろう(図01)。

図01 Windows 3.1日本語版に付属する「マインスイーパ」と「ソリティア」。シンプルなゲーム構成ながらも、多くのユーザーに愛されていた

Windowsストアアプリには、マインスイーパのパワーアップ版となる「Microsoft Minesweeper」とソリティアやハーツなど懐かしのカードゲームをセットにした「Microsoft Solitaire Collection」が用意されている。まずはMicrosoft Minesweeperから紹介しよう。

新しい「マインスイーパ」は演出も派手!

そもそもマインスイーパは1980年代に生まれた、タイルをめくりながら地雷原を取り除くシンプルなゲームだ。タイルをめくると地雷が隠されている隣接タイルの個数が示され、その数値を元に地雷に出くわすことなく、すべてのタイルを開くというもの。「Microsoft Minesweeper」は、ゲーム内容には変化を加えず、Windowsストアアプリとして動作するようになった移植版に位置するだろう(図02~03)。

図02 「Microsoft Minesweeper」の初級をプレイ中。ゲーム内容に変化はないが、クリア時の演出は派手になっている

図03 こちらは中級をプレイし、地雷に引っかかってしまった際の演出。未発見の地雷が次々と爆発し、プレーヤーを挑発してくる

正直筆者はWindows 3.1時代から現在までマインスイーパをほとんどプレイしたことがなく、今回記事を執筆するにあたり、初めて取り組んでプレイしてみた。数時間チャレンジしてようやくコツをつかんだが、皆が熱中した理由をようやく理解した気がする。「Microsoft Minesweeper」には、シンプルさとランダムさが相まみえる古典ゲームの要素が含まれているからだろう。なお、執筆時点ではプレイできないが「アドベンチャー」というゲームモードや、XBOX Liveアカウントと連動したアワード(実績)も用意されているため、腕に自信を覚える方は今後行われるアップデートを適用してチャレンジして欲しい(図04~05)。

図04 XBOX Liveアカウントを登録すれば、アワード(実績)の取得も可能だ

図05 今後行われるアップデートで新しいゲームモードやさらなるアワードの取得も行える

「Solitarire Collection」は五つのソリティアをプレイ可能

一方の「Microsoft Solitaire Collection」は、そのアプリ名が表すとおり一人で遊ぶカードゲームが収録されている。以前のWindows OSではクロンダイクというカードゲームを「ソリティア」という名称を付けていたため誤解されがちだが、正式名称となる「Klondike(クロンダイク)」を筆頭に「Spider(スパイダー)」や「FreeCell(フリーセル)」「Pyramid(ピラミッド)」「TriPeaks(トライピークス)」と五つのソリティアをプレイ可能(図06)。

図06 「Microsoft Solitaire Collection」を起動した状態。五つのソリティアゲームをプレイできる

各カードゲームのアプリバーには、<ヒント>ボタンが用意されており、次の一手が示されるので、初めてプレイするユーザーでもわかりやすい。また、<遊び方>ボタンからは、選択したカードゲームのルールや遊び方のコツが確認できるため、これまでソリティアをプレイしてこなかったユーザーでもカードゲームの面白さを堪能できるだろう(図07~08)。

図07 アプリバーに並ぶボタンからプレイ方法の確認や次の手順となるヒントを確認できる

図08 各カードゲームにはプレイ方法の内容やヒントが用意されている

筆者もさすがにKlondikeはプレイした経験があるものの、それ以外のカードゲームはすべて初プレイだったが、いずれも時間を忘れてプレイしてしまった。おかげで本稿を書き上げるまで普段の倍以上の時間を要してしまったが、久々に時間を忘れてプレイするゲームは楽しいものである。

この他にもMicrosoft Studios製Windowsストアアプリとして、積み重ねられた麻雀パイをセットに山を崩していく「Microsoft Mahjong」や、派手な演出が心地よいピンボールゲームの「Pinball FX2」などもある。特に後者は暇つぶしの域を超えているが、Windows 8に付属ゲームがなくて寂しく感じている方はインストールして欲しい(図09~10)。

図09 Klondikeクリア時の演出。今回プレイして思ったのは演出が派手なこと。会社でプレイするとさすがに目立ちそうだ

図10 こちらはSpiderクリア時の演出シーン。設定チャームで音楽やSEのボリュームを下げておくことをお勧めする

阿久津良和(Cactus

Microsoft Minesweeper ジャンル: ゲーム > パズル
使用項目: インターネット接続
年齢区分: 12歳+
価格: 無料
開発者: Microsoft Studios
Microsoft Solitaire Collection ジャンル: ゲーム > カード
使用項目: インターネット接続
年齢区分: 12歳+
価格: 無料
開発者: Microsoft Studios