佐藤健主演で今年8月に公開された映画『るろうに剣心』のブルーレイ&DVDが、12月26日(水)に発売されることが1日、明らかとなった。
本作は、1994年から1999年に『週刊少年ジャンプ』で連載され、テレビアニメも放送され人気を博した和月伸宏による同名コミックを実写化したもの。かつては人斬り抜刀斎として恐れられたが、国を分けた戦いの後、"不殺(ころさず)"の誓いをたて、日本中を流浪する緋村剣心の姿が描かれている。興収は30億円、世界64カ国での海外配給も決定した本作は、第17回釜山国際映画祭、第45回シッチェス・カタロニア国際映画祭などでも上映され、国内外問わず話題となり、今年を代表する大ヒット映画となった。
発売が決定したブルーレイ&DVDは、ブルーレイの通常版と豪華版、DVDの通常版と豪華版の4バージョンで展開。各通常版と豪華版に共通するのは、舞台あいさつ集(完成披露イベント、プレミア試写会、初日舞台あいさつ)、TVスポット、特報、予告編、キャラクターPV集の特典映像。これに加えて各豪華版の初回生産限定特典には、デジパック+特製アウターケース、ブックレット、完成台本が付属し、この初回生産限定特典版は終了次第、アウターケース、ブックレット、完成台本の付かないトールケース仕様となる。また、各豪華版には"最強の特典"と題して、緋村剣心役の佐藤、大友啓史監督、谷垣健治アクション監督、久保田修プロデューサーの4人によるビジュアルコメンタリーが収録される。
佐藤が「(この4人の並びが)どういう画になるのかな。シュールじゃないですか。(収録では)観入っちゃダメなんですよね。ちゃんと話さなきゃ」と初めての収録に、戸惑いつつ始まるこのビジュアルコメンタリーは、大友監督や谷垣アクション監督も「撮影しながら興奮した」というアクション・シーンを中心に、終始笑いがこぼれる和気あいあいとした雰囲気の中で行われたという。
迫力のアクションから始まる冒頭シーンでは、回想シーンを除いて幕末時代の人斬り剣心がいかに強大な力をもっていたかということをきちんと描ける唯一のシーンということもあり、佐藤も2回目に映画館で見たとき「泣きそうになった。人を斬りたくないのに、斬っている剣心を見て、悲しくなった」と振り返った。また、道場の壁を宙返りするアクションシーンは、前日に足の親指をケガして針を打ち、1日松葉づえをつきながら佐藤が撮影を敢行。谷垣アクション監督は、このシーンが撮れないことも覚悟していたが「でも、一発目でできて、欲かいてもう一回やってもらったのが、今使っているシーン。奇跡を起こしてくれたよね」と佐藤に称賛を送っている。
さらに、大友監督と谷垣アクション監督は、終始剣心のアクションを「剣の達人っぽさが出てる」と、全編を通して佐藤が全力でアクション・シーンに臨んだ姿勢を大変に評価しており、大友監督は「漫画どおりにやるかどうか悩んだが現場で起こることを最優先したら、それが良かった」と現場ならではのアレンジが佐藤の演技に加わっていると解説。佐藤も吉川晃司演じる鵜堂刃衛との戦いに「(演じるにあたって)漫画とアニメを見まくった」と、原作をかなり意識していたことも明かした。
撮影の最後に佐藤は「この映画では、他の現場と全然違った筋肉を使って芝居をやっていたから、たまに会話だけのシーンだと戸惑った」と撮影時を振り返り、「皆さん(監督、アクション監督、プロデューサー)がこの映画を愛していることがよくわかった」と、このビジュアルコメンタリー収録を存分に楽しんでいた。というような、各キャラクターへの思いや原作・史実に基づいた美術へのこだわり、撮影時の思い出などが、今回のビジュアルコメンタリーに収録されている。
(C)和月伸宏/集英社
(C)2012 「るろうに剣心」製作委員会