永井豪が生み出したTVアニメ『マジンガーZ』生誕40周年を記念して、『マジンガーZ』と『マジンカイザー』の最大の好敵手となったミケーネ帝国の総司令官"暗黒大将軍"にフィーチャーしたスペシャルイベント「暗黒大将軍ナイト」26日、東京・秋葉原にて開催された。

イベントでは、HDマスター&5.1ch化された『マジンガーZ対暗黒大将軍』と『マジンカイザー 死闘!暗黒大将軍』のブルーレイ上映のほか、両作品を監督した西沢信孝とむらた雅彦がトークショーに登場。西沢監督は、「『マジンガーZ対暗黒大将軍』は自分にとっても大変思い出深い作品。シネスコサイズでの制作は初めてで、絵コンテに慣れなくて苦労した」と感慨深げに語り、むらた監督は「もともと永井豪のファンで、『マジンガーZ対暗黒大将軍』も見て育ったので、西沢監督に会えることを緊張しながら楽しみにしていた」と打ち明けていた。

左から西沢信孝監督、田名部生来(AKB48)、むらた雅彦監督(写真左)

その後、AKB48の田名部生来が『マジンガーZ』のヒロイン・弓さやかの戦闘服コスプレ姿で登場。「『マジンガーZ対暗黒大将軍』で、ヒーローであるはずのマジンガーがボロボロになったことに衝撃を受けました」と田名部が問いかけると、西沢監督が「実は最初はボロボロになるはずじゃなかった。テーマはマジンガーから、グレートマジンガーへの交代ということがあって、普通じゃつまらないと思った。そこで、1本の映画を2本にすることにした。1本目(前半)でマジンガーが負けて退場、その続きでグレートマジンガーが登場する」と制作の裏側を解説。さらに田名部が「弓さやかと主人公・兜甲児との淡い関係」について話すと「当初、シナリオにはさやかと甲児のキスシーンがあったんですよ。絵コンテにもしたけど、キスしちゃったら甲児がまいあがってその後のストーリーにつながらなくなってしまって。永井先生にも承諾を得ていたシーンではあったんだけど、僕の判断でシーンを削除しちゃった。そしたらすらすらストーリーができた」と西沢監督が答え、ここでは会場がどよめく場面も見られた。

新旧「暗黒大将軍」作品を一挙に楽しみ、制作秘話を楽しむトークも展開し、イベントは盛況のうちに終了した。『MAZINGER THE MOVIE Blu-ray』は東映ビデオより現在発売中、『マジンカイザー Blu-ray Box』はバンダイビジュアルより11月22日に発売される。