いよいよ船出となったWindows 8。詳細は本サイト各記事でも既出だが、端的に述べると"デスクトップ型コンピューターでも有用だが、タブレット型コンピューターでの操作性は予想以上に秀逸"である。

前述した発表会で実機に触れてみると、その印象はますます高まった。それだけに「Microsoft Surface」が日本国内で即日発売されないことが残念で仕方がないが、価格設定や国内のハードウェアベンダーとの関係性を重視し、見送ったのではないかと推測する。発表会では、本件に関しての質問もあがったが、これについてはノーコメントだった。

図01 10月26日に行われた「Windows 8 発売記念記者会見」

以前から話題になっていた「Windows 8 Media Center Pack」は、2012年10月26日から2013年1月31日まで無償提供されることとなり、こちらのWebページから、自身の電子メールアドレスを送信することで「Windows 8 Pro With Media Center」にアップグレードするプロダクトキーが送られてくるという。曖昧な表現になってしまうのは、いつまで待っても肝心の電子メールが送られてこないからである。世界各国共通のキャンペーンのため、プロダクトキーの発効が遅延しているのだろう(図02)。

図02 こちらのWebページから「Windows 8 Pro With Media Center」にアップグレードするプロダクトキーが無償で入手可能

同社のポータルサイトであるmsnは、Windows 8のリリースに合わせ、Microsoft Designスタイルに変更されている。筆者は普段Mozilla Firefoxを使用しているため気付かなかったが、前述の発表会でmsnに関するデモが披露されていた。早速Internet Explorer 10でアクセスしたところ、以前の発表どおりMicrosoft Designスタイルに刷新されていた。確かに見やすくなり、タブレット型コンピューターでWindows 8を使用すれば話は異なるものの、デスクトップ型コンピューターからの使用は大きなアドバンテージを感じないというのが正直な感想である(図03~04)。

図03 Mozilla Firefox 16でアクセスした「msn」。レイアウトは従来と同じ

図04 Internet Explorer 10でアクセスした「msn」。以前報告したようにMicrosoft Designスタイルに変更されている

Windows 8の新しいUI(ユーザーインターフェース)を活用するには、やはりタブレット型コンピューターが必要だと、改めて感じた。しかし、先行しているAppleのiPadや、先頃日本上陸したGoogleのNexus 7などライバルは多く、これらに勝るアドバンテージをユーザーがWindows 8に見いだせるか否かは、Windowsストアアプリの充実とWindows 8プリインストールマシンのクオリティーにかかっている。Windows 8に注目する方々は同ビジネスに関わるMicrosoftや各種ベンダー陣が、どの市場に向けて舵を切るのか今後も注視すべきだろう。