Surfaceの本体はVaporMgというマグネシウムを基本素材に金属成形し、微粒子を蒸着させて製造されている。この素材は軽量で剛性と強度に優れ、薄く加工できるという。実際、Surfaceを持ってみると「堅い」と感じるのだ。しばらく前にWindows開発部門トップのSteven Sinofsky氏が、Surfaceにホイールを付けてスケートボードとして乗り回す写真をツイートしたのが話題になったが、たしかにSurfaceの筐体はちょっとやそっとでは曲がりそうにない。細部の加工も見事で、ディスプレイと本体の接合、スタンド部分の切り込み、ボタン、スピーカー、いずれも緻密に作り込まれている。この剛性と仕上がりは、Thinkpadを選ぶようなビジネスユーザーにも受け入れられそうだ。しかしOSのUIに合わせて、カラフルなカバーを組み合わせると一転してポップなたたずまいになる。

VaporMgで製造され、独特の質感を持った筐体

本体を立てて使用するためのスタンド

背面上部にも720p HD LifeCam

スタンドは薄い板だが、強度があるため安定して立つ。むしろ机がキズつく可能性の方が心配……

カラフルなSurface Touch Coverを組み合わせるとガラリと雰囲気が変わる

「タブレットっぽくない」と書いたが、それは手に持って使いにくいという意味ではない。タブレットとしては重量がある方だが、重さに偏りがなく、例えば手のひらの上にSurfaceのフラットな背面の中心を乗せるだけでバランスよく持てる。これは偶然ではなく意図的に調整されたバランスだろう。抱えて収まりが良く、置いても安定する。

ユーザー体験を重んじる姿勢はアクセサリにも及んでいる。Surface Touch CoverやSurface Type Coverなどキーボード機能を備えたカバーとSurface本体を接合するマグネットが強力で、バチンっと音を立ててくっついたら強く振っても本体から離れない。Surfaceの特徴の1つと呼べるキーボード機能付きのカバーを、多くのユーザーが使用するだろう。これだけしっかりとくっついたら、誤ってカバーを持って引っ張ってしまっても、本体が離れて落下することはなさそうだ。

24Wの電源アダプタ、本体との接続にマグネットが用いられているため、コードに引っかかって本体を落とす心配はない

初めて起動したら、Microsoftアカウントでログイン、基本設定を行う

設定プロセスで言語にJapaneseを選択するとMicrosoft IMEが追加され、日本語入力が可能になる

基本設定の完了まで5分程度、アカウント情報のやりとりなどが行われ数分で使用可能になる

外観をひと通りチェックしただけだが、それだけでもMicrosoftの本気は十分に伝わってきた。いやがうえにも、期待が高まる。Windows RTやMicrosoftのサービスの魅力を存分に引き出し、ユーザーやアプリ開発者を惹き付ける良循環を生み出すハードウエアであるのか? 次回は、その使い勝手をレポートする。