俳優の高良健吾、沖田修一監督が27日、東京・TOHOシネマズ六本木ヒルズにて行われた映画『横道世之介』(2013年2月23日公開)のワールドプレミア上映会に出席し、舞台あいさつをおこなった。
同作は第25回東京国際映画祭の特別招待作品で、2010年本屋大賞3位、第23回柴田錬三郎賞を受賞した同名小説の映画化作。1980年代を舞台に、上京したての大学一年生・横道世之介の日常と彼を取り巻く人々を描いた青春感動作となっている。横道世之介を演じた高良はその役柄を「おもしろいな、いいところだなと思えたシーンをいやらしく見えたらいやだなと思って、あまり狙わず意識せずに演じました」と振り返っていた。
ヒロイン役の吉高由里子とは『蛇にピアス』以来、4年ぶりの共演となった高良。「あのときはなんか二人とも暗かったよねと話していました」と笑顔で語ると、「今回二人で演技の打ち合わせっぽくなるときが一度だけりましたが、やる前に全部決めちゃっていいのかな…と思ったらだめな気がしてやめたんです。『蛇にピアス』のときはあまり話をしなかったので今回は現場でたくさん話しました」と吉高とのエピソードを披露した。
高良が沖田監督作品に出演するのは今回で4作目。沖田監督が「舞台裏でお茶を飲んでいる高良健吾も知っています。いつか高良くんが主演でできたらと思っていました。肩に力が入らず思う存分できてよかったです」と満足気に語ると、高良は「沖田監督と出会ったのは20歳のころ。本当によくしてもらいました。現場はつらいものというイメージが今でもあるが、沖田組は自分が生き生きとしていられる場所。今まで横道世之介のような役はやってこなかったので、このタイミングで沖田さんとできたのは本当に大きかったです。これからもずっと沖田監督とやっていきたい」としみじみと振り返っていた。
(C)2013『横道世之介』製作委員会