2012年5月に開業した東京スカイツリーは連日多くの観光客で賑わっている。いつの時代でも高層の展望台からの景色は人々を惹きつける魅力があるのだろう。このスカイツリーの高さは634メートルと日本で最も高いが、海外にはさらに上を行く超高層建築物がある。それはドバイにあるブルジュ・ハリーファ(Burj Khaliha)で、高さは828メートルにも達する世界一の超高層ビルだ。160階建ての同ビルには展望台もあり、124階、地上452メートルの高さに位置する「アット・ザ・トップ」は屋外展望台としても世界一の高さを誇る。天にも届きそうな高さから見る下界の景色は壮観そのものだ。

世界一の高さを誇るブルジュ・ハリーファ

この展望台はもちろんドバイ観光の目玉であり、夜遅くまで観光客で賑わっている。一昔前であれば記念写真を撮影してお土産を買うのが定番の観光だろうが、今の時代ならば誰もが携帯電話で撮った写真をすぐにソーシャルサービスでシェアするのが当たり前になっているのではないだろうか? とはいえ、そこは地上から400メートル以上も離れた天空の世界、果たしてブルジュ・ハリーファの展望台で携帯電話は利用できるのだろうか?

高さ828メートル! 世界一高いブルジュ・ハリーファ

ドバイ市内の中心部に位置するブルジュ・ハリーファの展望台には、隣接する世界最大の広さを誇るショッピングモール「ドバイ・モール」の地下1階に入場券売り場が設置されているので、そこから入場する。入場券は当日売りが400ディルハム(約8693円)とさすがにお高い。だが、インターネットで事前予約すれば100ディルハム(約2173円)で入場できる。入場は30分おきの時間制なので当日では希望する時間に空きが無い場合もあるため事前予約したほうがよいだろう。

ブルジュ・ハリーファ展望台入り口。大型の模型が誇らしげに飾られている

ドバイ・モールはとても広いので、展望台観光の日は早い時間に移動するように心がけたい。まずは受付で入場券を入手し、入り口へ。次は列に並んで改札口、ボディーチェックを通る。その後は歩く歩道などで通路を歩き、展望台へのエレベーターまで進む。途中の経路には建設中の写真が展示されており、これから世界一のビルへ上る気分を大いに盛り上げてくれるのがうれしい演出だ。それらを見ながら歩き進めば、すぐに展望台へのエレベーター前へ到着する。エレベーターを待つ人たちの顔はみなこれからの体験を前に興奮しているようにも見える。エレベーターが到着して乗り込めば、天空に向けて一気に上昇が始まる。

エレベーターへの途中の通路には建設中の写真もパネル展示されている

途中の天窓からはブルジュ・ハリーファの頂上を見ることができる

エレベーターの入り口。世界一にしてはちょっと地味な印象だ

ここでエレベーターの中でも携帯電話を使ってみた。このエレベーターは速度も世界一で、秒速18メートルだと言う。442メートルの展望台までは30秒かからない計算だ。スマートフォンでデータ通信をしつつアンテナマークを見ていたが、途中電波が切れることはなく124階までそのまま使えたのは驚きだった。

エレベーターに乗り込みスマートフォンで通信状況を確認

124階まではあっという間、その間アンテナマークは切れず

地上452メートル、世界一高い屋外で携帯電話が使えた

エレベーターに乗ってあっという間に124階に到着すると目の前にはドバイの青い空がさっそく目に飛び込んでくる。エレベーターを降りたらまずは屋内の展望フロアを一周してみよう。ドバイの街を上空から360度見渡すと、真下に見える地上の世界はまるでミニチュア写真のような非現実なものに見えてくる。この光景は写真を何枚撮っても飽き足らないほどだ。