11月2日公開の映画『のぼうの城』が23日、東京・六本木のTOHOシネマズ六本木ヒルズで第25回東京国際映画祭の特別招待作品として上映され、上映前の舞台あいさつに主演の野村萬斎ほかキャストの榮倉奈々、上地雄輔、芦田愛菜と犬童一心監督、樋口真嗣監督が出席した。
左から樋口真嗣監督、上地雄輔、榮倉奈々、野村萬斎、芦田愛菜、犬童一心監督 拡大画像を見る |
本作は、2008年に第139回直木賞にノミネートされ、累計130万部以上もの売上を記録した和田竜の同名小説を、日本を代表する犬童一心監督と樋口真嗣監督がタッグを組んで映画化。キャスト陣も狂言界の至宝にして8年振りの映画主演となる野村萬斎をはじめ、豪華キャストが勢ぞろいした。天下統一目前にした豊臣秀吉(市村正親)にとって、唯一残された敵は北条勢のみ。秀吉の命によって2万の軍勢で忍城を取り囲む石田三成(上地雄輔)に対し、"でくのぼう"と呼ばれて農民から慕われる忍城の城主・成田長親(野村)がわずか500人の軍勢で立ち向かう。
主演の野村は「お話をいただいたのが、今から7年前で私が30代だった頃。公開が40代ということで、それだけ寝かせておいて芳醇な香りが沸き立つ作品になっております」とあいさつ。一方の芦田愛菜は「この映画に出たら、歴史に興味が持てるようになりました。私と同じぐらいの歳の人に見ていただいて、歴史に興味を持っていただければうれしいです」としっかりとした口調でアピールした。
作品のキャッチコピーは"大逆転に驚き笑え"。それにちなみMCから「撮影現場で驚いたことや笑ってしまったことは?」という質問に、イベントで初めて和装姿を披露した榮倉は「北海道のロケ地では東京ドームの20個分の土地を使って撮影しました。アミューズメントパークみたいで凄くて、セットを見た時にこの映画の大きさが分かりました」と回答。この日一番の黄色い声援を受けた上地は「犬童さんと樋口さんは、こっち(ホモ)なのかと思うぐらい仲が良かったです。だから僕は2人の関係に嫉妬しましたね」と話して会場を沸かせた。
また、劇中で対決したのぼう様の野村と石田三成役の上地による外国語のスピーチ対決を実施。上地はカンニングしたのに対し、イギリスに留学経験のある野村は流暢な英語を話して会場を驚かせ、野村の圧勝で終わった。映画『のぼうの城』は、11月2日より全国公開。