360度回転するユニークな本体機構を採用

Windows 8/RTは、従来のようにキーボードを開いて使うノートスタイルだけでなく、タッチパネルで操作するタブレットスタイルでの使用も想定されたOSである。本機は、その両方でスムーズに使用できる、ユニークな機構が搭載されている。

それが、360度回転するキーボードだ。ディスプレイとキーボードを接続するヒンジ部が二軸になっており、キーボードをぐるりと回転させて天板と裏面を密着させることができる。タブレットスタイルにすると物理キーボードは自動で機能がオフになり、誤入力を防ぐことができる。タッチ操作オンリーでもかなり使いやすい。

液晶部分を360度後ろに倒して、タブレット状態へ変形できる

ちなみに、キーボードの回転角度は0~360度の間で自由に調節できる。また画面の天地もディスプレイの向きに応じて変えられる。そのため280度くらい回転させてキーボード面を下にして机上に置けば、フォトフレームとしても活用できる。同様の機構を備えたノートに、レノボの「IdeaPad Yoga」パナソニックの「Let'snote CF-AX2」などがある。

280度ほど回転させると、フォトフレームのように使用できる

2ヒンジ部分。回転時に天板が干渉しないよう、キーボード側にわずかな窪みがある

タッチパネル液晶は、11.6型ワイドのスーパーシャインビューLED液晶を採用している。NECでは特に謳っていないが、IPS方式のため広視野角で、斜めから見ても色の変移はきわめて少ない。色再現性も高く、純度の高い赤や青も鮮やかに表現されていた。解像度は1,366×768ドットと標準的だ。

液晶の下には、タブレットスタイルのときすぐにスタート画面が表示できるよう、Windowsマーク入りのボタンが搭載されている。タッチパネルの感度は上々で、フリックやピンチイン、ピンチアウトなどの操作もなめらかに行うことができた。

もっとも、本体の質量が約1.24kgあるため、タブレットスタイルで長時間使用するのはやはり辛いものがある。新OS搭載機のなかにはディスプレイとキーボードを分離できる機種もあるが、タブレットとして使うにはそちらの方が軽量な分、若干有利だ。

Office 2013 RT版(Preview版)

しかし、プリインストールされているOffice 2013 RT版(今回使ったのは初期エディションのPreview版)などを快適に使うにはキーボードが欠かせないため、閲覧だけでなく文書作成もしたいユーザーには、本機のようなスタイルの方が向いているだろう。

インタフェースは、USB2.0×2のほか、HDMI、SDメモリーカードスロットを搭載している。決して豊富なわけではないが、必要最低限の端子は揃っているといえるだろう。本体厚が15.6mmと極薄であるにもかかわらずHDMI端子が標準サイズなのは好印象だ。

HDMI出力端子は標準サイズ

電源ポートは同社の13.3型Ultrabook「LaVie Z」と同じ形状

なお、キーボードはJIS配列87キー。キーピッチが18.5mm、ストロークが1.6mmとなる。

キーの形はレノボの「IdeaPad Yoga」を思わせる形状だ

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