バルミューダは10月18日、都内で記者発表会を開催し、新たに空気清浄機市場に参入することを発表した。その第1号製品として「JetClean(ジェットクリーン)」を、11月上旬から発売する。希望小売価格は46,800円。同社直販サイトの「バルミューダオンラインストア」のほか、全国の家電量販店、カタログ通販、インテリアショップなどで販売する。
同社は2003年に設立されたベンチャー企業で、2010年に発売した扇風機の「GreenFan」シリーズは、独自に14枚の羽根を組み合わせることで、無駄な空気抵抗を省き、送風効率の向上を実現。遠くまで風を飛ばすことができる高機能性と省エネ性を両立した製品として注目を集めている。
今回発売する空気清浄機は、A4サイズという省設置面積を実現しながら、国内最高性能となる適用畳数36畳の空気清浄能力を持った製品で、これを実現するために、同社独自の「Wファン構造」と「360°フィルター」を採用しているのが特徴だ。
バルミューダ代表取締役の寺尾玄社長は、「部屋の中には、たくさんの浮遊物がある。これらは見えないから気にならないが、実際に見えたならばどうであろうか」と前置きしたうえで、「掃除機をかけただけ、上着を着ただけ、歩くだけでも浮遊物がたくさん舞い上がる。生活をより良くしたいという目的から開発したのが今回の空気清浄機だ」と製品の意義を説明。
さらに、「部屋の空気をきれいにすることを考えたときに、従来の方法では不十分であると思った。そこでバルミューダが考えたのが、『Wファン構造』と『360°フィルター』という、全く新しい方法だ。この方法によって最高レベルのものを創出できた」と語り、「これは部屋の空気をきれいにするもっとも簡単な方法である」と新製品のメリットを強調した。
Wファン構造では、吸引専用のターボファンが毎分6,000リットルの強力な勢いで周りの空気を吸い込む。これをフィルターで濾過したものがエアダクトを通り、もうひとつの送風専用となるGreenFanへと届く。送風部分は同社の扇風機のノウハウを活用したものだ。
さらに、側面からの空気も取り込んでおり、GreenFanによる総風量を1.7倍にまで拡大。毎分1万リットルの空気を天井に向けて放出することが可能になるという。
寺尾社長は、「空気を清浄するには循環気流を作ることが必要。しかし、既存の空気清浄機では風力が弱く、効果的な気流が作り出せないため、空気清浄機の周りの空気しか清浄できない」と既存製品の課題を指摘。「JetCleanでは、強力な気流を作り出すことで空気が天井を伝わり、部屋の隅々まで行き渡る。そして、JetCleanの強力な吸引によって、再びフィルターに吸い込まれる」と説明する。
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