妻夫木聡、浅野忠信、桐谷健太、溝端淳平、チャンミン(東方神起)、西田敏行、井筒和幸監督が15日、東京都・有楽町マリオンにて開催された映画『黄金を抱いて翔べ』(11月3日公開)の完成披露試写会に出席し、舞台あいさつを行なった。

左から溝端淳平、桐谷健太、妻夫木聡、浅野忠信、チャンミン、西田敏行

主演を務めた妻夫木は、観客を前に「今までにない日本映画が絶対できたという確信があります」と自信たっぷりにアピール。井筒監督作は今回が初めてで、「すごく厳しい監督だと聞かされていたので自分の中でびびっているところもあったんです」と撮影前の心境を語り、「細かい演技指導などの妥協のない姿を見ていると、映画って簡単に作れるものじゃないんだなって身に染みて感じました」と貴重な発見があったことを明かした。その後も褒めまくる妻夫木に対し、井筒監督は「そんなこと言われたら、俺いっぱいおごらなあかんね」とまんざらでもない様子だった。

一方、浅野は「自分でもとっても気に入っている作品なので、こうして皆さんに見ていただけるのはとてもうれしいです」と感想を語ると、「そして今日は、チャンミンもいますから」と多数詰めかけたチャンミンのファンにメッセージ。ファンはそれに応えるように「キャー! チャンミーン!」と黄色い声援をあげると、浅野は「今日はそれだけでいいと思います(笑)」と会場の笑いを誘った。熱狂的ファンの声援は、最後の一言を求められた妻夫木も、たまらず「ホントすいません、俺で(笑)」と恐縮するほどの迫力。他のキャストも圧倒された様子で、西田に至っては「横顔を見ていたんだけど、完璧な顔だね。いやぁ、神様はすごい造形を生み出したもんだ」と間近で見たチャンミンの顔立ちにも驚いているようだった。

そのチャンミンは本作が映画初出演で、日本語での演技にも挑戦した。撮影期間中は、東方神起のライブとも重なっていたこともあり「ライブの舞台はとても明るくて輝いているというか、ものすごく自信が生まれる場所なんですけど、映画の現場になると演技も難しくて…モモの内面を演じる中で失敗もあったんです」とギャップに翻弄されていた様子。それでも最後は、「一生懸命頑張りましたので、後悔はありません」とファンの前で力強い一言を残した。

同作は、作家・高村薫のデビュー作にして、日本推理サスペンス大賞を受賞した同名小説を映像化したもの。大阪を舞台に繰り広げられる"240億円金塊強奪作戦"を、鬼才・井筒和幸監督が痛快に描いた。主演の妻夫木が過激派や犯罪者相手の調達屋をしてきた幸田を演じるほか、浅野は幸田の大学時代からの友人・北川浩二。その弟で資材調達係の北川春樹は溝端、チャンミンは爆弾工作員のモモ、西田は相談役のジイちゃん、桐谷はシステムエンジニアの野田といった具合に、主要キャストたちは金塊強奪を企む6人グループとなり、"究極の賭け"を演じた。