先週からTwitterで、ある無名バンドの曲が話題になっている。「一生に一度しか聴くことができない曲」だというのだ。
Twitterでは、「聞いちゃった」、「今は止めておくか」、「操作間違えて一生に一度も聞けなくなった」など、聴いていいものやらどうなのやらで、注目を集めている。
筆者も、一度だけ聴いてみた。
まず、特設サイトにアクセスすると、真っ赤なボタンが表示される。「このボタンは、一生に一度だけしか聴くことができない曲を再生するボタンです。一度聴いたら二度と聴くことはできませんので、覚悟の上お聴きください」とある。曲を聴くためには、Twitterアカウントでログインする必要がある。「本当に聴きますか?」というコメントに緊張感が高まる。自分のTwitterアカウントでログインすると、先ほどの真っ赤なボタンが再生ボタンに変わる。これを押せば、一生に一度しか聴くことができない曲が始まるのか……。
再生ボタンを押すと曲が再生!筆者も一度しか聴いていないのであまり覚えていないのだが、アップテンポな曲に合わせて、「>」、「<」のグラフィックが踊る。楽曲は約1分間。あっという間だが、曲が再生している間は思わず聴き入った。
曲が終わるとこのような画面に(下図左)。Amazonなど、このバンドのCDを購入できるページに誘導される。また「この曲を演っている人たちとつながる」を押せば、バンドが運営するFacebookページに。どうやら、「大なり><小なり」というバンドらしい。
実は、このサイト。クリエイティブラボPARTYの清水幹太氏が完全自主制作で行ったもの。企画をはじめ、デザイン、アニメーション、バックエンドプログラムなど、すべて本人ひとりで担当しているという。
清水氏は「普段、音楽を聴く態度っていろいろあると思うのですが、昨今、かしこまって集中して音楽を聴く、ということはなかなか無く、消費されてしまうものだと思います。そこで、『絶対に一度しか聴けない曲』という制約を入れることで、ちょっと違った音楽の聴き方をしてもらえると良いなあと考えました」と、このサイトに込めた思いを語った。
読者の方もぜひ一度聴いてみては? いや、一度だけ聴いてみてはいかがだろうか。
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