JR北海道は10月14日(鉄道の日)付けで、遠軽町が所有する「森林鉄道蒸気機関車雨宮21号」を準鉄道記念物に指定すると発表した。21日に同車両が保存されている遠軽町丸瀬布森林公園いこいの森にて、指定書ならびに記念プレートの贈呈式を行う。

遠軽町の丸瀬布森林公園いこいの森で動態保存されている「森林鉄道蒸気機関車雨宮21号」

「鉄道記念物」は、歴史的な鉄道の財産を後世へ残していくため、旧国鉄が1958(昭和33)年に定めた制度。歴史的もしくは文化的な価値が高い鉄道遺産や、鉄道制度の推移を理解するために欠くことのできないものなどを「鉄道記念物」に、それに準ずるものを「準鉄道記念物」にそれぞれ指定している。同社では現在、鉄道記念物4点と準鉄道記念物14点を指定しており、「森林鉄道蒸気機関車雨宮21号」は15番目の準鉄道記念物となる。

「森林鉄道蒸気機関車雨宮21号」は1928(昭和3)年9月に東京の雨宮製作所で製造された初の国産11トン機関車。同年、北海道紋別郡丸瀬布町(現・遠軽町丸瀬布)の武利意(むりい)森林鉄道に配属され、山間地の産業振興や生活を支えたが、1961(昭和36)年に廃止。現在は遠軽町の丸瀬布森林公園いこいの森にて動態保存されている。