女優の草刈民代が、約2年半ぶりとなる写真集『INTRINSIC』を11月7日に発売する。
タイトルの『INTRINSIC』は、「本来備わっている、固有の、本質的な、内在する」を意味する形容詞。内から沸き立つような表現は妖美かつ大胆で、前作をしのぐ内容となっている。国内外の広告や雑誌で活躍する下村一喜をカメラマンに招き、夫である周防正行監督がその撮影の様子を「メイキングDVD」としてまとめた。同作について草刈は「大胆かつ過激な写真集となりました。踊っていた時には、発揮していなかった個性が表れていると思います」と振り返り、「年齢を重ねることの意味が伝わるとうれしいですし、同世代の方の励みになればうれしいです」と作品に込めた思いを語った。
本作は「ボンテージ」をテーマの1つとして取り上げている。「ボンテージ」とは「拘束」「支配」「束縛」。そして、その対極にある「自由」。それを、人の内面にある「輝き」「闇」、写真表現においての「光」「影」というように連想してアイデアを膨らませていった。考えつく限りのシチュエーションで撮影を重ねた結果、カット数は4,000カットにも及んだ。撮影は鹿児島県志布志市。草刈は「自然の宝庫だと思います」と語るこのロケ地で、自らをさらけ出した。その雄大な自然との対話の中、海の撮影ではクラゲにかまれるトラブルもあったというが、本人にとっては「生まれて初めての経験でした」と印象深い思い出となったようだ。
2009年にバレリーナを引退した草刈は、女優として再び始動。NHK大河ドラマ『龍馬伝』からはじまり、『新参者』『外交官・黒田康作』『グスコーブドリの伝記』など数々の話題作で女優としての才能を発揮し続けてきた。
本作は、まさにその"草刈民代の核"を表したもの。ボンテージファッションをはじめ、固く縛られたロープの衣装や首を鎖につながれた姿など、これまでにない彼女の魅力に触れることができる。この大胆なカットについて、草刈は「テーマを掘り下げることによって、大胆な写真が撮れました。これは、表現の追求の結果でもあります」と語っている。