MMD研究所は10月5日、全国主要都市(9都市・39地域)で米アップルの最新スマートフォン「iPhone 5」のキャリア・地域別通信速度比較調査を実施した。同調査により、au版、ソフトバンク版それぞれの通信速度を計測したところ、全国的にau版が優勢であることがわかった。

同調査の期間は9月27日から10月2日まで。調査方法は、通信速度計測アプリ「RBB TODAY SPEED TEST」を使用し、午前11時から午後19時のあいだに同条件下で各3回計測、その平均値を記録した。調査結果は次の通りだ。

iPhone5の通信速度、全国的にau版が優勢

速度計測では、au版iPhone 5が下り速度(ダウンロード)平均13.44Mbpsに対して、ソフトバンク版iPhone 5が平均9.56Mbpsという結果。au版iPhone 5の下り速度のほうが高速であることがわかった。この結果に対しMMD研究所は、「LTEの捕捉状況と通信の安定度」が勝敗の決め手となったと説明している。MMD研究所の説明の通り、調査スポット39カ所の内、au版iPhone 5が36カ所でLTE通信が可能だったのに対し、ソフトバンク版iPhone 5は25カ所となっており、auが大きく引き離していることがわかる。

LTEが利用可能な調査スポット限定の速度計測では、au版iPhone 5が下り速度(ダウンロード)平均14.16Mbpsを実現。各調査スポットで安定したLTE通信が利用可能であることがわかった。一方、ソフトバンク版iPhone 5の下り速度(ダウンロード)は平均12.11Mbps。調査スポットごとで通信速度に差がでたため、この数値となった。

今回の速度計測の結果についてMMD研究所は、「au版iPhone 5のLTE捕捉状況が高く、通信が安定していた」と総括。特に地下街や地下鉄で顕著に速度差が出ると指摘している。

WEB表示速度もau版iPhone 5に軍配が

MMD研究所は今回の調査で、速度計測と同時にWEB表示速度も計測した。内容は、ブラウザ「Safari」のブックマークより、Yahoo!Japanをタップし、ストップウォッチでページが完全に表示されるまでの時間を計測するというもの。こちらも午前11時から午後19時までに同条件下で各3回計測し、平均値を記録したものとなる。

結果は、au版iPhone 5が平均2.62秒、ソフトバンク版iPhone 5が平均4.21秒という結果。全国的にau版iPhone 5の表示速度のほうが速いことがわかった。さらに、LTE捕捉カ所に限定して計測すると、au版iPhone 5が2.47秒、ソフトバンク版iPhoneが2.81秒という結果だった。大きな差はないものの、こちらもau版iPhone 5に軍配が上がった。

各エリアにおける調査結果の詳細(拡大画像はこちら)