近藤氏は、スマートデバイスを対象としたマルウェアの脅威についても言及。とりわけ会場を震撼させたのが、Androidマルウェアの急激な増加である。
ジュニパーネットワークスの調べによると、2011年6月に400だったAndroidマルウェアのサンプル数が、わずか半年後の同年12月にはなんと13,302まで爆発的に増加しているというのだ。
「2011年はモバイルマルウェアによる攻撃が過去最多となった。ずべてのOS環境を合わせたモバイルマルウェアのサンプル数は実に28,472にものぼっている」(近藤氏)
比較的マルウェアの脅威が小さいとされていたiOSについても例外ではなく、2011末にはiOSプラットフォームの脆弱性を利用することで、未承認のアプリケーションでも公式のApp Storeで公開されてしまうことが証明されている。
企業は包括的なモバイルセキュリティ戦略を
こうしたスマートデバイスを含むモバイル端末の利用をめぐる脅威に対して、現実的な解決策を提供するのがジュニパーネットワークスのソリューション群だ。
「モバイル端末からクラウドまでのすべての過程で、ネットワークの信頼性を確保できるセキュリティ・エコシステムを構築しているのが当社の強み」と近藤氏は強調する。
例えば、ジュニパーネットワークスのマルチデバイス・ソリューション 「Junos Pulse」は、モバイル端末から企業ネットワークへの安全なアクセスと脅威からの防御、そして遠隔からの端末やアプリケーションの管理を実現することができる。
近藤氏は、「BYODという新しいトレンドに対して消極的に受容するのではなく、積極的な展開へと移行しなければならない時が来た。そのためにも、モバイルの接続性の確保は今や欠かせない要素であり、企業には包括的なモバイルセキュリティ戦略が強く求められているのだ」と訴えて講演の最後を締めくくった。