故障や事故など、やむをえない理由で高速道路上に停車する際、使用が義務づけられている停止表示器材。だが使用していないドライバーが多いのが実情で、それによる事故も起きている。JAFはその効果をテストした映像を公開し、必ず使用するよう呼びかけている。
今回、JAFが撮影したテスト映像は、開通前の高速道路を利用して撮影された。モニターが実際に走行し、夜間、路肩に停車した車両の後方に停止表示器材を置いた場合と置かない場合の見え方の違いを比較し、停止表示器材が置かれているほうが停車車両の存在をより早く認識できることが確認された。公開された映像でも、停車車両に気づくタイミングがまったく違うことがよくわかる。
事故で停車した車両は思わぬ方向を向いていることも。今回のテストで、車線に対し横向きに停車した車両はボディ後方の反射板が役に立たず、視認が遅れることも確認された。
警察庁の発表によると、高速道路における交通死亡事故は増加傾向にあり、今年8月末現在で交通事故が134件発生し、死者数は157人という。中でも別の事故や故障によって停車中の車両に後続車両が衝突する2次的事故が夜間に多く発生している。JAFでは、事故や故障で高速道路上に停車する際、ハザードランプや停止表示器材、発炎筒などの対策をした後、車内で救援を待たず、ガードレールの外など安全な場所に避難するよう呼びかけている。