10月2日、アジア最大級のIT・エレクトロニクス展示会「CEATEC JAPAN 2012」が開幕した。9月27日にソニーが4K(3,840×2,160ドット)表示対応の液晶テレビ「BRAVIA(ブラビア)」を発表し、先行して2011年に4K対応の「REGZA(レグザ)」を発表していた東芝も、2013年春には第二世代4Kモデルをリリースすることを表明。
こうしたこともあり、今年のCEATECでは、家電関係では4K関連の展示が目立つ。ほかには、ネットやスマートフォンと連携した次世代の家電利用法を提案する展示も多い。ここでは、家電関係の展示の主な見どころを紹介していこう。
4K対応「ブラビア」をいち早く体験可能 - ソニーブース
ソニーブースでまず目に入るのはブース入り口に3台並べられた4K対応・84V型「ブラビア KD-84X9000」。ブース内でも、フルHD(1,920×1,080ドット)画質をアップスケールしての表示、3D表示、ゲームなどさまざまな形式でド迫力かつ高精細な映像を体験できるようになっている。
また、二世代目となるヘッドマウントディスプレイ「HMZ-T2」も展示。体験コーナー前は常時長蛇の列で、発売前にいち早く体験しようという人で溢れていた。
第二世代4K用エンジン搭載「レグザ」やクラウド連携に注目 - 東芝ブース
東芝ブースでも、2013年春にリリースすることが9月の発表会でアナウンスされた4K対応液晶テレビ「レグザ」が展示されていた。東芝は2011年に4K対応モデルの第一世代をリリースしており、今回展示されている新モデルは第二世代「レグザエンジンCEVO 4K」を搭載するもの。第二世代というだけあり、処理も相当こなれてきているようで、同社の担当者いわく「ブルーレイディスク(BD)などのHD映像をアップスケールして見ても、驚くほど高精細」とのこと。実際に見ても、確かに髪の毛の一本一本まで分かるレベルの画作りが可能となっていた。
また、同じく9月に発表されたばかりの「レグザ Z7」シリーズと「J7」シリーズで利用可能となるクラウドサービス「TimeOn」の展示も充実。ブースでは、電子番組表のタグ情報から話題のキーワードを引っ張ってきたり、録画した番組データを共有したりという新サービスを、発売前に体験できるようになっている。
同社では6チャンネル自動録画の「タイムシフトマシン」機能を搭載するモデルをリリースしているが、レグザ Z7では「自動で録画したけど、どの番組を見て良いか分からない」というユーザーのために、話題のキーワードなどから録画した番組を検索できる機能「ざんまいプレイ」を搭載。これもブースでは体験可能だ。
IGZO液晶などデバイス関係の展示が充実 - シャープブース
シャープブースでは、酸化物半導体を採用した液晶パネル「IGZO液晶」の展示に力を入れていた。IGZO液晶は従来型液晶パネルと比べて、1画素あたりの光の透過量向上や、低消費電力化が可能な技術。ブースでは、他方式液晶との比較展示が行われていたほか、電子辞書などのステーショナリーデバイスへの採用、タブレット端末への採用など、IGZO液晶とデバイスの組み合わせ例が示されていた。
また、IFAでも展示されていたシャープ版4Kテレビ「ICC-4K」の体験コーナーも設置されていた。
面白いところでは、BD/HDDレコーダーとスマートフォンの連携機能のデモンストレーションが行われていた。これは、スマートフォンに単語を吹き込むとクラウド上のサービスを経由して、吹き込んだ単語で番組を検索するというもの。下の写真は、「野球」→「阪神」という順番で絞込み検索を行ってもらったもの。
20型の4K液晶パネルや145型プラズマパネルを展示 - パナソニックブース
パナソニックブースでは、20型で4K表示に対応する液晶パネルのほか、4Kのさらに上をいく8K表示対応の145型プラズマディスプレイの体験コーナーが設けられている。