アドビシステムズは1日、PDFを有効活用するためのソフトウェア「Adobe Acrobat XI」を発表した。

「Adobe Acrobat XI」は複数の製品から成り、最上位版となる「Adobe Acrobat XI Pro」が価格57,540円(アドビストア)、「Adobe Acrobat XI Standard」が価格36,450円(アドビストア)となる。

パッケージ版、ダウンロード版とも10月26日から提供される。ライセンス版は10月16日から受注を開始する。なおそれぞれの体験版を10月15日よりダウンロードできる。また、無償のリーダー「Adobe Reader XI 日本語版」が10月15日からダウンロード提供される。また、電子フォームを簡単に作成できるAdobe FormsCentralのBasic版が月額1,230円、Plus版が年額15,700円で提供される。

Adobe Acrobat XI ProがWindows/Macに対応し、Adobe Acrobat XI StandardがWindows対応となる。対応OSは、Windows XP(32ビット SP3/ 64ビット SP2) / 7(32/64ビット) / 8(32/64ビット)、Windows Server 2003 R2(32/64ビット) / 2008または2008 R2(32/64ビット)。Mac OSは、Mac OS X v10.6.4、v10.7.2またはv10.8。

「Adobe Acrobat XI Pro」

「Adobe Acrobat XI Standard」

新バージョンでは、Pro/StandardともにPDFの編集機能が高められている。「テキストと画像を編集ツール」を使うと編集可能な部分が表示され、ボックス内ではテキストの入力や編集が行える。段落内では、テキストの折り返し位置が自動調整されるなど、エディターのように振る舞う。またPDFファイル全てを検索し、一括修正することも可能になる。トリミングや回転、画像の置換なども直接行える。

また、WordやExcelやPowerPoint、画像ファイルなど複数ファイルを結合し、ひとつのPDFファイルに束ねてプレビュー表示。並べ変える、整理するなどコンパクトに結合できる。デジタル文書を束ねて、コンパクトなPDFで業務を効率化できる。Officeファイルとの連携も強化されており、PDF文書の一部の情報だけ範囲選択し、右クリックでWordやExcelファイルとして書き出せる。Pro版では、PowerPointファイルとして保存することで、企画やプレゼン資料としての活用も手軽になった。

Pro版では、よく使う手順を登録して自動化するアクションウィザード、付属するAdobe Centralデスクトップアプリケーションを使い、豊富なテンプレートからPDFやWebでのアンケートフォームを作成。Adobe FormsCentralを利用することで、連動した自動集計システムも簡単に設置できる。ほか、タブレット端末での操作性を考えた、タッチモード。Office 365などのオンラインサービスで直接ファイルを開いて保存できるクラウド連携機能。ファイル閲覧時のパスワード設定や印刷や編集権限付与などによるセキュリティ強化など、多数の新機能が搭載されている。