日本銀行は1日、9月の「生活意識に関するアンケート調査(第51回)」の結果を発表した。同調査は、8月9日~9月4日の期間に郵送にて行われ、全国の満20歳以上の男女2,199人から有効回答を得た。
それによると、現在の景気が1年前と比べて「良くなった」から「悪くなった」を引いた景況感DIはマイナス43.1で、前回(6月)調査より3.6ポイント悪化。悪化は四半期ぶりとなる。1年後の景況感についても、「悪くなる」との回答が増加したことから前回より10.1ポイント悪化し、マイナス36.1となった。
景気判断の理由としては、「自分や家族の収入の状況から」が最も多く53.2%。以下、「勤め先や自分の店の経営状況から」が34.7%、「マスコミ報道を通じて」が27.5%との順となった。
現在の景気水準については、「悪い」が24.3%、「どちらかと言えば、悪い」が53.2%と、ともに前回より増加したが合計は77.5%と7割台にとどまった。
現在の暮らし向き(1年前対比)では、「ゆとりが出てきた」から「ゆとりがなくなってきた」を引いた暮らし向きDIはマイナス45.2で、前回より1.8ポイント悪化した。
収入の増減(1年前対比)についてみると、「減った」が前回より4.9ポイント増加し、50.1%と5割台に達した。反対に「変わらない」との回答は42.3%と前回より減少している。先行き(1年後)についても、「減る」が前回比4.7ポイント増の45.8%となった一方、「増える」は同1.1ポイント減の5.3%、「変わらない」は同4.1ポイント減の48.2%となっている。
1年後を見た勤労者の勤め先での雇用・処遇の不安については、「かなり感じる」が39.7%と前回より2.7ポイント増加。それに対して、「少し感じる」は前回比1.7ポイント減の45.9%、「あまり感じない」は同0.9ポイント減の14.3%だった。
現在の物価に対する実感(1年前対比)は、『上がった』(「かなり上がった」と「少し上がった」の合計)が前回比1.9ポイント減の43.9%。他方、「ほとんど変わらない」は同1.8ポイント減の44.0%、『下がった』(「かなり下がった」と「少し下がった」の合計)は横ばいの11.3%だった。
1年後の物価が『上がる』(「かなり上がる」と「少し上がる」の合計)と答えた人は61.8%で、前回より5.4ポイント増加。一方、「ほとんど変わらない」は前回比4.4ポイント減の31.2%、『下がる』(「かなり下がる」と「少し下がる」の合計)は同0.7ポイント減の5.8%だった。また、5年後の物価についても、『上がる』(同)と答えた人が78.0%に上っており、このうち「かなり上がる」との回答は29.9%と前回より10.3ポイントも拡大したことが分かった。