最先端ITを駆使したソリューションやサービスなどを提供している丸紅情報システムズは、同社が日本総代理店として販売している米エルラド社製の長距離音響発生装置「エルラド(LRAD)」が、「2012世界トライアスロンシリーズ横浜大会」(9月29日~30日開催)において、災害発生時の安全対策に利用されると発表した。
同製品は、通常の音を拡散させるスピーカーと異なり、高い指向性(特定の方向に音波や電波を伝える性質)で音を伝達するのが特徴で、スピーカー部の正面を中心とした狭い角度で音を伝達することができる。既存のスピーカーではカバーできない遠方のエリアにも、強力な音圧で警報やメッセージを届けることができる。
同大会では、競泳(スイム競技)中の選手に向けて、万が一地震や津波などの緊急事態が発生した場合、災害警報や避難通知を発するために使用。
競技会場の山下公園沖合に係留されている日本郵船氷川丸上に2台、スタート地点に1台、合計3台を設置し、競泳コース約750メートル(周回)の範囲をカバーするという。
使用される機種は、「エルラド1000エックス(LRAD1000X)」1台と「エルラド100エックス(LRAD100X)」2台。「エルラド1000エックス」は同製品の上位機種で長距離伝達能力に優れている。最大可聴距離約3キロメートル。
「エルラド100エックス」は、電源不要なバッテリー式で、コンパクトなので持ち運びが可能。最大可聴距離約500メートル。
なお、同製品は、海上での保安警備、重要施設の警備、バードストライク対策、高速道路の注意喚起などのさまざまな用途で使用されているとのこと。