カナダのResearch In Motion (RIM)は現在米カリフォルニア州サンノゼで開催されている開発者カンファレンス「BlackBerry Jam」(旧名: BlackBerry DevCon)において9月25日(現地時間)、「BlackBerry 10 Native SDK Beta 3」を公開した。新APIがいくつか追加されており、来年2013年第1四半期登場とみられるBlackBerry 10 OS製品版にかなり近い仕様となっている。
Beta 3におけるアップデート内容は公式開発Blogの中で確認できる。下記にそのハイライト列挙する。
Cards
ある実行中のアプリから、一時的に別のアプリを呼び出す仕組み。もっともわかりやすいのが"ビューワ"などの仕組みで、例えば電子メールアプリで添付ファイルを開く際、そのプレビューとしてプレビュー表示用のアプリを一時的に呼び出すといった形だ。閲覧が終わると、すぐに呼び出し元の親アプリへと復帰し、その様子がアニメーションで"トランジション"として表示される。
BBM Social Platform
BBM (BlackBerry Messenger)のソーシャル機能を利用するためのサービスプラットフォームとAPIの総称で、BBMチャットやファイル共有、現在のステータス、最新アップデートなどがリアルタイムにサードパーティアプリからBBM Social Platformを通して利用可能になる。
電子メール/カレンダー/コンタクト
電子メールはBlackBerryの中核だが、Message Center APIを利用することでUnified Inboxや各種タスクへのサードパーティアプリからのアクセスが可能になるほか、カレンダーの操作、コンタクトリストの入手などが行えるようになっている。
広告プラットフォーム
Advertising Serviceの追加により、バナー広告やスプラッシュ広告、キーワード広告などのサードパーティアプリからの利用が可能になる。クリック後のWebブラウザでの広告表示のほか、Payment/Scoreloop APIとの組み合わせなど、収益化のための仕組みとの連携が可能。
プッシュ通知
BlackBerry 10アプリ上でのプッシュ通知を可能にするAPI群。あらかじめプラットフォーム側のプッシュサービスにアプリを登録しておくことで、端末へのデータのプッシュ配信が可能になる。
このほか、新しく提供されたBluetooth APIで同機能のオン/オフや動作状況の確認、接続先デバイスの復帰などが可能になっている。Bluetoothに関してはSerial Port Profile (SPP)、Bluetooth Low Energy (LE)、Generic Attribute Profile (GATT)といった比較的新しいプロファイルもサポートする。