ソニーは9月27日、84V型の液晶テレビ「BRAVIA(ブラビア) KD-84X9000」を発表した。発売は11月23日で、希望小売価格は1,680,000円。

84V型の4K液晶パネルを採用する「ブラビア KD-84X9000」。写真は、付属のフロアスタンドを使って設置した例

KD-84X9000は、業界最大クラスとなる84V型の4K液晶パネルを採用するモデルだ。8月30日に年内に発売することが発表されていた(8月30日発表のニュース記事はこちら)。

現行で一般的な2K(フルハイビジョン)の1,920×1,080ドットでは、画面全体で約207万ドットしか表示できない。この画素数では、画面の縦方向の長さの約3倍の距離が、画面を構成するドットを意識せずに試聴できる距離とされている。視野角は約30度だ。

それに対して、4Kの3,840×2,160ドットではその4倍の約829万ドットとなり、画面の縦方向の長さの約1.5倍の距離で、ドットを意識せずに試聴可能だ。視野角は約60度になる。これによりテレビの視聴中、視野の大部分をテレビ画面が占めることになり、より大きな臨場感を得ることが可能だ。

映像エンジンは、新開発の「4K X Reality PRO」を採用。同エンジンでは、4Kネイティブの映像に対しても、パターンイメージ分析と超解像処理を行うことで、より、映像ソースの制作者が意図したものに近い色と、クリアな映像を実現する。

2K映像を表示する場合、ノイズ低減と複数枚パターン検出処理、そしてデータベース参照型超解像処理が、2K映像の段階で行われる。その後、4K映像へアップスケールし、最終的に4K映像としてデータベース参照型超解像処理が行われる。これらの処理は、4K X Reality PROに加えて、新開発した「XCA8-4K」ICによって行われている。

取り外し可能なサイドスピーカー「10ユニットライブスピーカーシステム」を採用

オーディオ面では、ウーファー×4基、ツイーター×2基、サブウーファー×4基のユニットを使用した「10ユニットライブスピーカーシステム」を採用する。搭載するアンプはフルデジタルの「S-Master」で、総合出力は50Wだ。また、「S-Forceフロントサラウンドシステム」も搭載しており、本体のみで臨場感の高いサラウンド再生が可能だ。なお、AVシステムなどと組み合わせる際には、スピーカーシステムを取り外すことも可能だ。

入力インタフェースは、HDMI端子×4系統(側面×2系統/背面×2系統)、HDMI入力用オーディオ入力端子×1系統、D端子×1系統、ビデオ入力端子×1系統、D-Sub×1系統、PC用音声入力端子×1系統のほか、LANポート×1基、USBポート×2基を装備する。4K入力を行う場合には、High SpeedタイプのHDMIケーブルを使用する。

デジタルチューナーは2基搭載しており、USB HDDを接続すれば、裏番組録画も可能だ(4Kでの録画は行えない)。3D映像表示にも対応しているが、液晶テレビで一般的に使われるフレームシーケンシャル方式ではなく、パッシブ方式を採用。縦のラインを1ラインごとに右眼用、左目用として使用し、偏光タイプの3Dメガネを利用して視聴する(3Dメガネは2本付属)。パッシブ方式では、原理状クロストークは発生しない。縦の解像度が1/2になってしまうが、4Kパネルを使用しているため、それでも3,840×1,080ドットで表示できる。

付属のテーブルトップスタンドでの設置例。KD-84X9000は、本体重量80kgとかなりの重さだが、壁掛けにも対応している

サイズは、本体のみの場合はW2,137×D90×H1,136mm、フロアスタンドを使用した場合にはW2,137×D567×H1,511mm、テーブルトップスタンドを利用した場合にはW2,137×D567×H1,209mm。質量は、本体のみの場合が80kgで、フロアスタンドを使用した場合には97.9kg、テーブルトップスタンドを利用した場合には95.2kgだ。消費電力は574Wで、年間消費電力量は555kWh/年。電源は通常のAC 100Vを使用する。