世界最大の写真関連見本市「photokina 2012」のソニーブースでは、新製品となるフルサイズセンサー搭載デジタル一眼レフ「α99」、ミラーレス機NEXの新モデル「NEX-6」などを展示。フルサイズセンサーを搭載した高級コンパクトデジカメ「サイバーショット(Cyber-shot) DSC-RX1」の参考展示も行っており、来場者を集めていた(α99発表時のニュース、DCS-RX1発表時のニュースはこちら)。
α99は、35mmフルサイズCMOSセンサーを搭載したデジタル一眼レフカメラのフラッグシップ機。感度の向上やノイズの低減、ローパスフィルターの改良など、画質向上のための改善点は多く、画像処理エンジン「BIONZ」も新開発して性能を向上させた。「待ちに待ったα900の後継機」(デジタルイメージング事業本部副本部長・勝本徹氏)でもあり、世界初のデュアルAFシステム、EVFなども含めて、会場でも多くの人が手にとって試していた。
NEX-6は、約236万画素という高解像度の有機ELによるEVFを搭載し、位相差AFとコントラストAFを併用する「Fast Hybrid AF」を搭載したことによる高速AFを実現した。有効画素数1,610万画素のAPS-CサイズExmor APS HD CMOSセンサーを搭載し、1,920×1,080ドットのフルHD動画撮影にも対応する。ディスプレイは「NEX-7」と同じタイプのチルト式を採用する。
同様に、8月末にベルリンで開催されたIFA 2012で発表された「NEX-5R」も展示。センサーや高速AFは同様で、従来の「NEX-5」シリーズと同じデザインに、ディスプレイは上方向に180度近く回転して自分撮りが可能な機構も備えている。
この2機種の特徴は、無線LAN機能を内蔵し、「PlayMemories Camera App」に対応した点。無線LANに対応したことで、撮影した画像をSNSなどにアップロードできるほか、Camera Appへの対応によって、アプリを追加して撮影機脳を向上させることができるようになった。
スマートフォンアプリなどと同様の仕組みだが、従来のOSにアプリ対応の改造を加えた程度で、OS自体は変更していない。Camera Appの仕様、SDKの公開はせず、基本的には社内のアイディアを実現する形でアプリを追加していくという。当初8つのアプリを公開。年内にさらに2つのアプリを追加。社内でアイディアを募って、順次アプリを増やしていきたいという。ただ、SDKの公開に関しては「今は考えていないが、検討課題」(同)という。
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