八鶴湖を彩る灯籠

千葉県東金市の八鶴湖畔を手作りキャンドルで飾る催しが行われる。「光」を作ることを通じてエコロジーや自然について考えようというもの。開催日は9月30日(日)、キャンドルの配置は15:00~、点灯は18:00~20:00の予定。

手作りキャンドルと灯籠は事前に市民が制作したもの。2リットルサイズのペットボトルや、砂、廃油、不要になったクレヨンなどを集めて材料としている。

灯籠となるペットボトルには障子紙を巻き付け、俳句や川柳、思いや願い事、絵など思い思いに書かれたものが湖畔に配置される。竹灯籠も市民の協力を得て竹林から伐採したものから作られる。まさにエコロジーに配慮した催しだ。

八鶴湖はJR東金線の東金駅から約500m、徒歩約10分というアクセスの良い場所に位置している。周囲約800mの人造湖だ。

湖の歴史は古く、徳川家康が鷹狩の際に宿泊した東金御殿があり、その建設の際に元来その場所にあった「とき池」という小さな池を広げ、現在に姿になったと言われている。

周辺には大正、昭和初期の雰囲気を色濃く残している「八鶴亭」があり、国の登録有形文化財(建造物)に指定されている。八鶴亭本館は木造2階建て、入母屋造りの古風な建物。

各部屋は入口に差掛け屋根を付け、床の間や棚に銘木を使うなど建物内部の作りにも意匠を凝らしている。「八鶴亭さくらホール」はキャンドルや灯籠作りに使用された場所でもある。

八鶴湖にほど近い安国山最福寺の「大黒天像」もみどころの一つ。鎌倉時代の彫刻家、運慶の作と伝えられている。運慶は奈良東大寺の金剛力士立像(国宝)、興福寺の弥勒仏坐像(国宝)、円成寺の大日如来坐像(国宝)など、現在国宝、重要文化財に指定されている多くの仏像を制作した人物として知られる。

キャンドルナイト開催日には、名月を見ながら音楽を楽しめる「湖畔の観月会」、さらに「大黒様の縁日」も行われる。なお、キャンドル内とは雨天の場合10月27日(土)に順延となる。