東京駅丸の内駅舎保存・復原工事の完成を祝い、22~23日に最新鋭の映像スペクタクルショー「TOKYO STATION VISION -トウキョウステーションビジョン-」を開催する。21日にはリハーサルの模様が報道公開された。

レトロな赤レンガの東京駅丸の内駅舎が、最先端の映像技術「プロジェクションマッピング」のスクリーンになる

同イベントはJR東日本が主催し、企画・制作はNHKエンタープライズが手がける。今年のロンドンオリンピック開会式でも多用され、話題となった「プロジェクションマッピング」(建物の形状に合わせた映像をプロジェクターで投影し、特殊な視覚効果を生む映像表現技術)を用い、大正時代の創建当時の姿に蘇った東京駅丸の内駅舎をスクリーンに、壮大なスケールの高精細フルCG映像が繰り広げられる。スクリーンの幅120m、高さ30m、46台の超高輝度プロジェクターを使用するなど、国内史上最大規模の事例になるという。

21日のリハーサルは2回にわたって実施された。映像のテーマは「時空を超えた旅」で、「夜のとばりが下りる頃、真っ暗な駅舎に少しずつ明かりが灯り、行きかう人々の息づかいと汽笛の音が聞こえてくる。蒸気とともに登場するSL、徐々に組み上がる建物、和風のモチーフで彩るモダンなレリーフ、華やかな未来を予感させる花火……」(NHKエンタープライズ)という内容。東京駅や鉄道の歴史と未来をめぐる幻想的な光景が展開される。

途中、丸の内中央口の大時計が設置されていた場所を、スピーカーのボリュームコントロールやスイッチとして使う場面も。蒸気機関車のほかに通勤電車のつり革やSuicaが登場するシーンもあり、電車の発車メロディを上映中の音楽に取り入れるなど、鉄道ファンも楽しめる内容となっている。約10分間の上映が終わると、会場から大きな拍手が起きた。

「TOKYO STATION VISION」は9月22~23日に東京駅丸の内駅舎広場で開催(小雨決行、荒天の場合は中止)。両日とも上映開始は20時、20時20分、20時40分を予定しており、入場料は無料。ただし会場付近は混雑が予想されており、混雑時には入場規制や入れ替えなどを行う場合があるとのこと。