女優の栗山千明、俳優の佐藤隆太らが17日、東京・渋谷のBunkamuraシアターコクーンで行われた、ミュージカル『騒音歌舞伎 ボクの四谷怪談』の記者会見に出席した。
左から、小出恵介、佐藤隆太、演出の蜷川幸雄、栗山千明、勝地涼 拡大画像を見る |
『騒音歌舞伎 ボクの四谷怪談』は、脚本を作家の橋本治が手掛け、演出を蜷川幸雄が務める"お岩さんの怪談話"をテーマにした7人の若者の青春群像劇。職無しの伊右衛門(佐藤)は、お岩(尾上松也)という病気の妻を持ちながら、お梅(谷村美月)に一目惚れをされて猛アタックを受ける。一方、許嫁の与茂七(小出恵介)がいるお岩の妹・お袖(栗山)も、伊右衛門の友人・直助(勝地涼)から口説かれる。そんな時、お岩の身に異変が起き――というストーリーで、同作の東京公演はBunkamuraシアターコクーン(~10月14日)で、大阪公演は森ノ宮ピロティホール(10月19日~22日)で公演予定。
初日開演前、芝居場面を報道陣に披露した主演の佐藤は「心地良い緊張感の中、ボルテージが上がってます。観終わった後のお客さんの口がアングリなるように、稽古で培ってきたパワーを爆発させたい」と意欲たっぷりで、「デビューがミュージカルだったんですけど、まさかまたやるとは。歌の自信が無いので、1人の若者が抱える叫びの言葉を歌に乗せて発散できればと思ってます」と意気込みを。蜷川幸雄演出作品に初出演の佐藤は「恵介は体全体でポーンと演じてて。僕の方が年上ですけど、色々教えてもらってます。涼くんは、初参加の僕にとにかく動いて見せてくれる」と蜷川組経験者からアドバイスをもらっていることを明かした。
また、セーラー服姿で可憐な演技を見せた栗山は「話自体がぶっ飛んでいて、きっと驚いてくれると思います。日々、緊張感を持って、ダレないように頑張りたい」と話し、「きれいに歌おうとすると、気持ちが伝わらないと昨日思ったんです。本番は、メロディーとか音程とか気にせずに歌おうと決めました!」とにっこり。舞台では、小出が客席最前列に登って歌う場面もあったが、小出は「さっき、蜷川さんに登っちゃダメって言われて……。本番中もダメ出しがありそうですねー。せっかく練習したし、蜷川さんがいない時に絶対登ります!」とニヤリ。「蜷川さんは厳しい事を突然言うし、言った事を忘れてるし、もうめちゃくちゃです」と吐露した小出は、舞台袖から顔を出して聞いていた蜷川に気付き、「自分の事を言われるのを結構気にしてるんですよ」と明かして、笑いを誘っていた。