日本損害保険協会は13日、全国地方新聞社連合会と連携し21日から始まる「秋の全国交通安全運動」に合わせ、同協会ホームページ「全国交通事故多発交差点マップ」を平成23年データに更新した。
同ホームページでは、全国47都道府県の「人身事故件数ワースト5交差点」について、交差点ごとの事故類型、特徴的な事故要因と注意点、写真・地図などの情報をまとめている。「ワースト5交差点」という表記は、人身事故の多発した地点をわかりやすく知らせるために、事故件数をもとに便宜的に順位を付与したもの。
また、47都道府県のすべてを網羅し継続的に情報更新を行っている取り組みは他に例がなく、開設からこれまで4年間のアクセス数は約68万件となった。企業での交通安全研修や、近隣住民の人々への注意喚起など、さまざまな場面で多くの人々に活用されているという。
警察庁のデータによれば、人身事故の約54%は交差点とその付近で発生しており、交差点での事故を減らすことは交通安全に直結するといえるという。同協会では、今後も同ホームページを通じて情報発信を行うとともに、道路管理者の人々に対しても道路改善に向けた各種働きかけを行っていくとしている。
同ホームページの主な特徴
最新データに基づき、全国の人身事故件数ワースト5交差点を網羅
事故多発交差点を日常的に利用する地元の企業・一般ドライバーや近隣住民はもちろん、旅行や出張などで通行する人にも役立ててほしいという観点で各ページを構成
このたびの更新分を含めると、同ホームページに掲載しているワースト交差点は2007年から2011年の5年分で約830地点にのぼる。連続してワーストとなっている交差点や、近年事故が急激に増えている交差点などについても、過去データとあわせて推移や現状を確認することができるので、注意喚起に役立ててほしいという
交差点ごとに、特徴や事故の要因・注意点を詳しく掲載
「変則的な五差路」「幹線道路同士が合流する地点」「交通量が多く渋滞しがち」といったように、形状・特徴・通行状況は交差点ごとに異なる。また、事故の状況や主な要因も多岐にわたる。同ホームページでは、それぞれの交差点の形状・特徴・運行状況と事故の状況・主な要因を、事故類型と対応して記載。また、事故の件数・割合のグラフのほか、Googleの航空写真・マップを掲載し、交差点の場所・形状などが一目でわかるようにしているという
事故の主な要因は、「動静不注視(他の車や通行者の動きをよく見ていない)」や「安全確認不足」といったドライバー側の不注意によるものが多く見受けられる。一方で、歩行者や自転車の急な飛び出しや、信号の変わり目での無理な横断などが事故を誘発する場合もあるとのこと。交差点を通行するすべての人がこれらの情報を意識することで、交差点事故が未然に防止されることを期待しているという