キヤノンは9月17日、デジタル一眼レフカメラ「EOS 6D」を発表した。発売は12月上旬。パッケージはボディのみのものと、交換レンズ「EF24-105mm F4L IS USM」が付属するレンズキットが用意される。いずれも価格はオープンで、推定市場価格はボディのみが198,000円前後、レンズキットが298,000円前後となっている。

「EOS 6D」本体

交換レンズ「EF24-105mm F4L IS USM」を装着した状態

フルサイズ(35.8×23.9mm)CMOSセンサーを搭載する、プロカメラマンやハイアマチュア向けのモデル。同じくフルサイズセンサーを搭載する「EOS 5D Mark III」より約170g軽い約680gとなっている。ボディサイズも、APS-Cサイズ(22.3×14.9mm)センサー搭載の「EOS 60D」(約W144.5×D78.6×H105.8mm)に迫るレベルを実現している。

フルサイズCMOSセンサー搭載機ながら、小型・軽量なボディを実現

特徴のもう1つが、「EOS」シリーズとして初となるWi-Fi(無線LAN)接続機能を内蔵する点だ。Wi-Fi対応の「IXY」シリーズやLAN接続されたPCに無線で撮影画像を転送できるほか、Webサイト「Canon iMAGE GATEWAY」に保存したり、スマートフォンからリモート操作したりすることが可能。スマートフォンへ撮影データを転送することもできる。

また、同じく「EOS」シリーズとして初めてGPSレシーバー機能も搭載。撮影地点の位置情報を画像に付加できるほか、移動したルートを記録できるロガー機能も備えている。別売のGPSレシーバー「GP-E2」を使用すれば、撮影時の方位を記録する電子コンパスも機能利用可能だ。

画像処理エンジンは、キヤノン製デジタル一眼レフのフラッグシップ機「EOS-1D X」「EOS 5D Mark III」と同じく「DIGIC 5+」を搭載。DIGIC 4の約17倍の処理性能で、フルサイズセンサーの性能を最大限に引き出す。

AFは高速・高精度な11点測距。また、中央測距点でEV-3、周辺測距点でEV+0.5。こちらも「EOS」シリーズ初の低輝度AF性能「EV-3」を実現している。

作画機能では、2~9枚の画像をカメラ内で合成する多重露出機能や、露出の異なる3枚の画像を合成して白飛びや黒つぶれを抑えるハイダイナミックレンジ(HDR)モードなどを搭載。

その他の主な仕様は、レンズマウントがキヤノンEFマウント、撮像素子が有効約2,020万画素・フルサイズ(35.8×23.9mm)CMOSセンサー、連写速度が約4.5コマ/秒、対応感度が常用でISO100~ISO25600、拡張時でISO50とISO51200、ISO102400も利用可能となっている。ファインダーは視野率が約97%・倍率が約0.71倍、背面のモニターは約104万ドット・3型の液晶方式(ライブビュー撮影対応)、静止画の記録形式はRAW、JPEG(RAWデータのカメラ内現像可能)、動画の記録画素数は最大1,920×1,080ドット(フルHD)/30pとなっている。動画は、フレームごとに圧縮され、編集に適したALL-I形式、圧縮率の高いIPB形式に対応。

記録メディアはSD/SDHC/SDXCカードが利用可能(UHS-I対応)。

本体サイズは約W144.5×D71.2×H110.5mm、重量は約755g(CIPAガイドラインによる)/約680g(本体のみ)となっている。

クリックで拡大とスライドショー