中国の端末メーカーZTEがMozillaと共同で、Mozilla OSを搭載した携帯電話を来年2013年のリリースに向け開発しているという。米Wall Street Journalが9月19日(現地時間)に報じている。
MozillaはWebブラウザのFirefoxなどの開発で知られるソフトウェア企業。同社は近年、オープンなプラットフォームを目指したモバイルOSの開発を進めており、展示会などでたびたびデモストレーションを行っている。WSJによればZTEのMozilla端末のリリースターゲットは2013年第1四半期で、来年2月のMobile World Congress (MWC)などの場で正式発表される可能性がある。
本件は19日に北京で開催されたZTEのプレスカンファレンスで同社エグゼクティブバイスプレジデントのHe Shiyou氏が発表したもので、同社は今年末または来年にもWindows Phone 8を搭載したスマートフォンを発売する計画だという。ZTEが急速にラインナップを拡大する意図の1つには、AppleとSamsungとの間で行われている一連の特許侵害裁判にあるともいわれる。AppleとGoogleの代理戦争といわれる一連の特許侵害裁判では、裁判の行方によってはAndroid OSを採用するメーカーすべてに影響が波及する可能性が指摘されている。端末メーカー各社はこうした背景もありAndroid以外のOSプラットフォーム採用や、新たなオープンOSの発掘に向けた動きを進めており、今回のMozilla OS採用やWindows Phone 8端末のリリース計画は、そうした一連の流れの中にあるといえるかもしれない。
(記事提供: AndroWire編集部)