NVIDIAはKepler世代GPUの新モデル「GeForce GTX 660」と「GeForce GTX 650」を発表した。価格は「GeForce GTX 660」の場合、リファレンス準拠カードの参考価格で229ドル。2012年8月に発表された「GeForce GTX 660Ti」の299ドルよりも70ドルほど価格が下げられている。今回、GTX 660を搭載したASUSTeK Computerの新グラフィックスカード「ASUS GTX660-DC2T-2GD5」を入手できたので、実性能を検証してみたい。
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GeForce GTX 660を搭載するASUSTeK Computerの「GTX660-DC2T-2GD5」 |
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GK106コアがベース
GTX 660は、28nmプロセスのGK106がベースで、Graphics Processing Clusters(GPC)数は3基で、そのGPCを構成するSMX数は計5基となっている。リファレンス・スペックは、CUDA Core(SP数)は960基、テクスチャユニット数は80基、GPUクロックは980MHz、GPU Boostクロックは1033MHz、メモリは192bit接続の2GB GDDR5でメモリクロックは6008MHz(データレート)、TDPは140W。GK104コアベースのGeForce GTX 660 Tiと比べて、GPUクロックはアップしているが、CUDAコア数で380基、テクスチャユニット数で32基少なくなっている。
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Kepler(GK106コア)のブロックダイアグラム。緑色の四角形それぞれがCUDAコア1個で、CUDAコア96個を備えるひとかたまりがSMXを構成。さらにSMX2基でGPCを構成するが、3基あるGPCのうち1基はSMX1基でGPCが構成されている |
GeForce GTX 660とGeForce GTX 660 Tiのスペックを比較したのが、以下の表となる。
| ■GeForce GTX 660 Tiとのスペック比較 | ||
| モデル | GeForce GTX 660 | GeForce GTX 660 Ti |
|---|---|---|
| 製造プロセス | 28nm | 28nm |
| トランジスタ数 | 25.4億個 | 35.4億個 |
| ダイサイズ | 不明 | 294平方mm |
| GPC数 | 3基 | 4基 |
| SMX数 | 5基 | 7基 |
| CUDAコア数 | 960基 | 1344基 |
| ROP数 | 24基 | 24基 |
| テクスチャユニット数 | 80基 | 112基 |
| GPUベースクロック | 980MHz | 915MHz |
| GPUブーストクロック | 1033MHz | 980MHz |
| メモリクロック | 6008MHz | 6008MHz |
| メモリタイプ | 2GB GDDR5(192bit接続) | 2GB GDDR5(192bit接続) |
| TDP | 140W | 150W |
| 補助電源ピン | 6ピン×1 | 6ピン×2 |
| 出力端子 | DL DVI×2、DP×1、HDMI×1 | DL DVI×2、DP×1、HDMI×1 |
同じASUSTeK Computerの「GTX 660 Ti」搭載グラフィックスカード「ASUS GTX660 TI-DC2T-2GD5」と比べると、表面上はそれほど大きな違いがないが、補助電源ピンの数が「GTX 660 Ti」が2ピンに対し、「GTX 660」は1ピンとなっているまた、「GTX 660」の方が若干基板長が長くなっている。
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上が「GTX 660」で、下が「GTX 660 Ti」。表からは違いがそれほど分からないが、基板側を見ると「GTX 660」搭載モデルの方が若干基板長が長い |
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電源補助ピンは「GTX 660 Ti」が6ピン×2なのに対し、「GTX 660」は6ピン×1のみ |
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以前、「GTX 660 Ti」のレビューを行った際に確認した「GTX 660」搭載カードは、基板長が短いものであった。ベンダーや製品によって異なった基板長の製品が展開されるのかもしれない。
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以前のレビュー記事で紹介した「GTX 660」搭載カード。詳細は不明だが、こちらの方がカード長はかなり短い |
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それでは、今回テスト環境について紹介する。主なものを以下の表にまとめておく。「GeForce GTX 660」と「GTX 660 Ti」に関してはオーバークロック版の製品となっている。
「GeForce GTX 660」を搭載した「ASUS GTX660-DC2T-2GD5」はコアクロックがリファレンスの980MHzから1072MHへ、GPU Boostクロックが1033MHzから1137MHzへ、メモリクロックが6008MHzから6108MHzへ引き上げられている。
「GTX 660 Ti」を搭載した「ASUS GTX660 Ti-DC2T-2GD5」は、コアクロックがリファレンスの915MHzから1059MHへ、GPU Boostクロックが980MHzから1137MHzへと引き上げられている。
ベンチマークテストでは、リファレンス準拠の製品よりも高いスコアが出る可能性が高いことに留意いただきたい。
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今回テストを行ったグラフィックスカード。左から「GTX 660」「GTX 660 Ti」「GTX 460」「9800 GT」 |
| ■今回のテスト環境 | ||||
| カード/GPU | GeForce GTX 660 | GeForce GTX 660 Ti(OC版) | GeForce GTX 460 | GeForce 9800GX |
|---|---|---|---|---|
| グラフィックスカード | GTX660-DC2T-2GD5 | GTX660 TI-DC2T-2GD5 | リファレンス | N9800GT-T2D512 V2 |
| GPUドライバ | 306.23 | |||
| CPU | Intel Core i7-3770K | |||
| M/B | Intel DZ7GA-70K(Intel Z77 Express) | |||
| RAM | Kingston KHX14400D3K2 2GB×2枚 | |||
| Storage | Plextor PX-128M2P 128GB SSD | |||
| Power | ANTEC TruePower Quattro 1000W 80 PLUS | |||
| OS | Windows 7 Ultimate SP1 64bit | |||
