ベン・アフレック監督第3作目となる映画『アルゴ』(10月26日公開)が現地時間の7日、トロント国際映画祭でワールドプレミア上映が行われ、主演・監督を務めたベン・アフレックほかキャスト陣がレッドカーペットに登場した。

左からベン・アフレック、ブライアン・クライストン、ジョン・グッドマン、アラン・アーキン Photographed by Eric Charbonneau

同作は1979年のイランで発生したアメリカ大使館人質事件を題材にした作品。52人の人質の中からなんとか逃げ出すことに成功したアメリカ人の6人は、カナダ大使の自宅に身を隠したものの、CIA救出作戦のエキスパートであるトニー・メンデス(ベン・アフレック)の提案により、意表をついた救出劇を繰り広げる。

プレミア上映を終えたベン・アフレックは「最高だ。この作品は自分でもすごく好きだし、すごく誇りに思っているからね」と話し、「この作品は、アメリカとカナダの関係性が人の命を救ったという、カナダについてすごく特別なことを描いた作品だから、とりわけカナダでプレミアできてうれしかった」とストーリー上、鍵となったカナダでの上映に満足している様子。また、シリアスな展開の中に光るユーモアも本作の魅力のひとつだが、「アメリカ人には分からないようなカナダについてのジョークを、カナダの人達が全部笑ってくれたのもうれしかった」という言葉からも、ベン・アフレックの演出のこだわりがうかがい知れる。

放映後、会場からはスタンディングオベーションが送られた本作。本当に本当に感動的なプレミアだった――観客の反応を見たベン・アフレックは、果たして最高賞となる観客賞獲得に確信を抱いたのか。その行方に注目が集まる。

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