日本ヒューレット・パッカードは4日、インクジェット複合機の2012年秋冬モデルとして、ネットワークやクラウド対応、スマートフォン連携などを強化したA4機の「HP Photosmart 6520」を発表した。9月13日より発売し、価格はオープン、直販価格は16,800円。

「HP Photosmart 6520」

IEEE802.11b/g/n対応無線LANを搭載し、簡易アクセスポイント機能を備える。本機がWi-Fiのアクセスポイントとなり、スマートフォンなどを手軽にダイレクト接続して印刷が可能。その際の無料アプリとしては、「HP ePrint」アプリと「HP Printer Control」アプリがある。両者ともiOS版は2012年7月から提供されており、Android版は2012年秋以降の提供となる予定。

HP ePrintアプリでは写真/PDF/文書/Webページなどの印刷、HP Printer Controlでは写真/PDF/文書の印刷に加えて、スキャン、コピー、インク残量の確認などが可能だ。また、従来モデルでも実現していた「HP ePrint」も利用できる。HP ePrintは、プリンタや複合機がメールアドレスを持ち、そこへメールを送ることで、メール本文や添付ファイルを印刷できるというもの。そのほか、アップルのAirPrint、GoogleのGoogle Cloud Printに対応している。

新しいクラウド機能としては、「スキャン to 電子メール」が追加された。本機でスキャンしたデータを、本機から直接メールで送信する機能だ。本機の液晶メニューでメールアドレスを入力し、複数アドレスへの同時配信やアドレス登録も可能。

HP Photosmart 6520のインクシステムは、4色独立カートリッジで黒が顔料、シアン/マゼンタ/イエローが染料、ノズル数は黒が720ノズル、シアン/マゼンタ/イエローが各色672ノズル、印刷解像度が最大4,800×1,200dpi。印刷速度はカラーが約8.5枚/分、モノクロが約12枚/分。

イメージセンサーは光学1,200×2,400dpiのCISで、コピー速度(標準品質)はカラーが約5.5枚/分、モノクロが約6.5枚/分。スキャナ機能で読み取った原稿は、メモリカードやPCに直接保存できる。メモリカードスロットの対応メディアは、SDメモリーカード(SDHC対応)、メモリースティックDuo(PRO Duo対応)。microSDカードなどにはアダプタが必要。

給紙は2段式の前面カセットで、メイン給紙トレイの容量はA4普通紙で80枚、フォトトレイはL判/2L判/ハガキを20枚。排紙トレイも前面にあり、容量は20枚。フチなし印刷や自動両面印刷/コピーにも標準で対応する。

ユーザーインタフェースは3.45型タッチスクリーン液晶、接続インタフェースはUSB 2.0とIEEE802.11b/g/n対応無線LAN。本体サイズはW440×D380×H160mm、重量は約6.2kg。対応OSはWindows XP(SP3以降)/Vista/7、Mac OS X 10.6/10.7。