離乳期の食経験は大脳皮質味覚領域に大きな変化を与える

菓子の製造販売などを行っている森永製菓は、同社が東京大学と行った共同研究成果が、海外の専門学術雑誌「ニューロサイエンス誌」(8月30日発行)に掲載されたと発表した。

今回の研究では、母乳やミルクのみの食事から、固形の食事を食べはじめる離乳期に着目。この時期は、食環境が大きく変化するため、食環境の変化に伴い脳内でどのような変化が起きているのかを実験動物で詳細に調査している。

その結果、離乳期に初めて固形の食事を食べることで、神経伝達に重要な働きを持つと考えられているタンパク質が、食情報が伝わる脳の領域に蓄積されることが明らかとなった。また、同じ様に甘味や辛味の情報を初めて与えた場合も、同様のタンパク質が蓄積されるという。

一連の結果から、離乳期にさまざまな味や食感を体験することで、食事の情報を処理する脳の領域が刺激され、味の感受性に変化をもたらす可能性があることがわかった。

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