「昼間の眠気を感じることがありますか?」

睡眠時無呼吸症候群(以下:SAS)の啓発を目的とする「グリーンピロー 睡眠時無呼吸(SAS)検査促進プロジェクト」を運営するSAS広報委員会は、2012年6月、現在治療を受けているSAS患者のうち、30代から50代の既婚ビジネスマン309名を対象に、「眠気と仕事に関する実態・意識調査」を実施。同時に、比較対象として、SASと診断されていない30代から50代の既婚ビジネスマン(以下:非SAS患者)309名にも同様の調査を行った。

SAS患者に「治療を受け始める前、昼間に眠気を感じることがありましたか?」と質問したところ、89.3%のSAS患者が「あった」と回答。これに対し、非SAS患者で「昼間の眠気を感じる」と回答したのは64.1%だった。治療前のSAS患者は、非SAS患者に比べ、約1.4倍の人が昼間の眠気を感じていたことになる。

また、SAS患者に「治療を受け始める前、昼間の眠気で仕事の効率が下がったと感じたことがありましたか?」と質問したところ、64.4%が仕事の効率低下を感じていたと回答。

「治療を受け始める前、昼間の眠気で仕事の効率が下がったと感じたことがありましたか?」

さらに「昼間の眠気によって仕事でミスをしたことがありますか?」という質問でも、33.7%の人が仕事のミスを経験していたこともわかった。

「昼間の眠気によって仕事でミスをしたことがありますか?」

SAS患者に、「SASと診断され治療を行う前の残業の頻度は?」と質問したところ、昼間の眠気が「常にあった(63.5%)」、「比較的あった(52.2%)」、「比較的なかった・全くなかった(39.4%)」と答えた人が、残業を「頻繁に」または「比較的していた」と回答。

「SASと診断され治療を行う前の残業の頻度は?」

さらに、昼間の眠気が「常にあった(71.5%)」、「比較的あった(59.6%)」、「比較的なかった・全くなかった(51.5%)」と答えた人が、「上司や取引先などビジネスパートナーとの付き合いを面倒と感じることがあった」と回答した。

「SASと診断され治療を行う前、あなたは、上司や同僚、取引先の方など、ビジネスパートナーとの付き合いを面倒だと感じることがありましたか?」

このことから、昼間の眠気を頻繁に感じていたSAS患者ほど、残業頻度が多く、ビジネス上の人間関係を面倒くさいと思っていたことが分かる。SASの症状のひとつである「昼間の眠気」は、仕事に無視できない影響を及ぼすようだ。

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